新型フォルクスワーゲン『ID.8』 北米で人気の3列シートSUVへ

フォルクスワーゲンの電気自動車「ID.」シリーズに、大型のSUVが加わることになりました。今回発表されたID.ファミリー6番目のメンバーである『ID.8』は、7人乗りSUV『アトラス』に相当する完全電動モデルとなります。

アトラスは北米市場で販売されているミッドサイズのSUVで、現在、フォルクスワーゲンのMQBプラットフォームを使用する最大のモデルとなっています。3列シートのアトラスと、2列シートの『アトラス・クロススポーツ』の2種類があります。

アトラスは特に米国のユーザーから強く支持されており、2020年の販売台数は8万7,000台(クロススポーツ含む)を超え、『ジェッタ』と『ティグアン』に次ぐヒットモデルとなりました。

当然のことながら、アトラスに相当する電気自動車の需要は高まっていると思われます。今週行われたフォルクスワーゲン新自動車戦略発表会で、ヘルベルト・ディース会長はこれまで発表されていなかったEVの詳細を明らかにしたと米国の自動車メディアMotor1が伝えています。

コンパクトEVの『ID.3』は『ゴルフ』に相当し、電動SUVの『ID.4』と『ID.5』はティグアンと同カテゴリーに属するとフォルクスワーゲンは見ています。セダンの『パサート』には『ID.6』が、ミニバンの『T7』には『ID.Buzz』というマイクロバスが相当します。いずれも、フォルクスワーゲンが開発したフレキシブルなモジュラー・アーキテクチャーであるMEBプラットフォームをベースとしています。

ID.8の仕様がどのようなものになるのか、詳細は不明です。ID.6は、以前公開されたコンセプト『ID.Roomz』を基に、3列シートのクロスオーバーになることが予想されています。このことから、ID.8は、特に北米でよく売れる、より大型の3列シートモデルになると考えられます。

今あるラインナップを、各クラスに相当する電気自動車のID.シリーズへと徐々に置き換えていく。フォルクスワーゲンが今後10年間で、電動化への移行をどのように進めていくかが示されています。内燃機関は衰退の一途をたどり、欧州では2030年までにモデルが60%削減される見込みで、その一方で電気自動車の普及が加速します。

フォルクスワーゲンは、2025年には全世界の販売台数に占める電気自動車の割合は約20%になると予測。2030年には50%に達するとされています。また、電気自動車と内燃機関車の生産台数の差が縮まり、2~3年後には同等になると見込まれます。

クルマの開発において非常に重要なプラットフォームとしては、MEBの後継にSSP(スケーラブル・システム・プラットフォーム)が登場する予定です。ディースが「我々のスーパープラットフォーム」と表現するSSPは、85kWから850kWまで、あらゆる電気自動車のベースとなります。

林 汰久也

愛知県在住29歳/ハウスメーカーの営業を経て、IT系ベンチャーのメディア事業に参画。2020年よりフリーのライターとして活動開始/愛車遍歴:マツダ『RX-8』⇒シトロエン『C4』⇒スバル『フォレスター』&ホンダ『クロスカブ50』/ゲームはPS派だが、最近ゲーミングPCが欲しいと思っている。

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