日産の新時代を切り拓け 新型EV「アリア」ついに登場 

日産自動車は、クロスオーバーEV「アリア」をついに発表しました。これは、リーフの成功に続く日産のEV戦略の始まりです。2列シート5人乗りのクロスオーバーで、これまでの日産車には見られないスタイリングを実現。新時代のけん引役として、大きな期待(責任)を背負っています。

日産はEVを市販化した最初のメーカーのひとつでした。初代日産リーフは2010年に発売されましたが、次のモデルがデビューするまでには10年の歳月を要しました。

その間、テスラをはじめとする海外メーカーが攻勢を強め、今では後塵を拝する形になっています。

さらに、カルロス・ゴーン元会長のスキャンダルや、6,700億円以上の赤字を計上するなど販売不振により、企業イメージは著しくダウン。とても苦しい状況に置かれています。

そのような中で登場した新型アリアは、日産のイメージ回復とEV市場での巻き返しを図るモデルであることは間違いありません。

日産の最高執行責任者(COO)であるアシュワニ・グプタ氏は、次のように述べています。

「日産は10年前にリーフを導入し、手頃な価格の市販EVの基準を打ち立てたことで、この市場のパイオニアとなりました。新型日産アリアにも、それに劣らない活躍を期待しています」

アリアには4つのタイプが用意されます。まず、バッテリーは63kWhと87kWhの2種類。駆動方式は2WDと4WDのどちらかを選べます。

87kWhのバッテリーと電気モーター1基を搭載した2WD仕様の航続距離は最大610kmとされています。

一方、電気モーターを2基搭載した4WD仕様では、航続距離はやや縮まるものの最高出力389馬力/最大トルク600Nmを引き出します。

全輪駆動システム「e-4ORCE」を搭載し、GT-Rやピックアップトラックの技術が応用されています。

日産によると、e-4ORCEは、通常走行時には前輪:後輪間で50:50のトルク配分を行うとのこと。必要に応じて、トルクの最大 100% を前後どちらかに分配することができます。

また、トラクションとグリップを最大化するために、各輪のブレーキを自動的に調整します。

「アリアは、その加速とトルクによるドライビングの爽快感は否めませんが、バランスのとれた顧客中心のテクノロジーを提供しており、日常的な使用に最適です」

グプタ氏はこう付け加えています。

日産は充電時間について言及していませんが、最大7.2kWのレベル2充電と130kWのDC急速充電に適応します。

日本では2021年半ばまでに販売を開始し、米国とカナダでは来年後半になる予定です。米国での価格は4万ドル(425万円)前後からと予想されていますが、日本では500万円台からとなる見込みです。

標準装備としては、Apple CarPlay/Android Auto、Amazon Alexaのほか、ハンズフリーの運転支援技術「プロパイロット2.0」も導入されます。

新型アリアは、日産のEV攻勢の始まりに過ぎません。アリアの役割や重要性について、グプタ氏は次のように語っています。

「20ヶ月間に10の新型車を展開するという日産の計画の中で重要なモデルであるアリアは、最先端の電動化・自動化・コネクティッド技術を搭載し、クロスオーバーに対するお客様の需要に応えるという当社のコミットメントを示しています」

「同社は2023年度末までにEVおよびe-POWERの販売台数が年間100万台以上になると予想しています。アリアは、その目標達成に向けて重要な役割を果たすことになるでしょう」

林 汰久也

愛知県在住 28歳。ハウスメーカーの営業を経て、ITベンチャー企業のメディア事業に参画。現在は退職し、フリーのライターとして活動中。マツダRX-8、シトロエンC4を乗り継ぎ、現在は2010年式スバル フォレスターに落ち着く。

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