AMG GTブラックシリーズ 最強モデル復活 800Nmの極太トルク

サーキットに新たなモンスターの登場です。メルセデスAMG GTブラックシリーズは人を虜にするフラッグシップクーペです。GTの頂点に君臨するブラックシリーズは、最高出力720馬力、最高速度325km/h、そして強力なエアロパーツを装着し、AMG史上最も過激なスポーツカーとなりました。

4.0L V8ツインターボエンジンは、AMGがこれまで採用してきた中で最大というわけではないものの、史上最もパワフルなV8エンジンであることは確かです。

最高出力720馬力/6,700rpm~6,900rpm、最大トルク800Nm/2,000rpm~6,000rpmを発揮。最高速度は325km/h、0-97km/h加速は3.1秒。0-200km/hは9.0秒以下を達成するとのこと。

AMG最強 レースカー並みのチューン

このパワーを実現するために、さまざまなチューンが施されています。これまで使われてきたクロスプレーンクランクシャフトではなく、フラットプレーンクランクシャフトが新たに採用されました。

7速デュアルクラッチの「AMG SPEEDSHIFT DCT」を介し、パワーはすべて後輪に送られます。トランスミッションはサーキット走行に耐えうる専用チューンが施され、レスポンスが向上しています。

もちろん、それだけでは十分ではありません。レーシングカーであるGT3とGT4のようなエアインテークを採用。半円形のフリックでフロントアクスルのダウンフォースとブレーキ冷却用のエアフローを最適化しました。

フロントスプリッターはカーボン製で、ストリート用とレース用の2種類の手動調整が可能。後者の設定では、フロントセクションを前方に引き上げることで、その下に反転したウイングプロファイルを形成。ボディ下部にベンチュリー効果を発生させて、マシンを地面に抑え込みます。

一方、リアのダウンフォースは巨大なスポイラーが担います。上下2枚のブレードはカーボン製で、下側はフロントから入ってくる空気に対応するためのもの。上側のブレードにはフラップが付いており、AMG DYNAMICSモードで最大20度の調整が可能です。

フラットにすると空気抵抗をカットし、スピードアップに貢献。傾斜させるとブレーキング時とコーナリングでの安定性を向上させます。

AMG DYNAMICSには、「ベーシック」「アドバンスド」「プロ」「マスター」の4つのモードを用意。マスターモードでは、時速250kmまではフラップが傾斜した状態で、それ以上になるとフラットになり最高速度に到達するといいます。

急ブレーキやコーナリング時には自動的に再展開するほか、ダッシュボード上のボタンを使って手動で操作することができるます。

ボンネットもカーボン製で、2つの排気口を備えており、冷却だけでなくダウンフォースにも貢献します。フロントフェンダーのエアダクトもダウンフォースを発生させるほか、サイドシルパネルにはリアブレーキ冷却用のエアダクトが追加されています。

ブラックキャリパーにホワイトレターが施されたAMGセラミック製高性能複合ブレーキには、モータースポーツ用のブレーキパッドとディスクが組み合わされています。

AMGコイルオーバーサスペンションには、適応性の高い減衰力調整機能を搭載。フロントアクスルとリアアクスルのキャンバーは、スタビライザーバーと同様に手動で調整可能。AMG TRACTION CONTROLは、ESPを完全に遮断することができます(できればサーキット走行中に)。

センターコンソールのアジャスターは、レーシンググローブを着用していても操作しやすいサイズになっています。このダイヤルを操作することで、安全性の高いウェットコース用から、リアのスリップ量を最大にすることまでできます。

グローブ着用中も操作しやすい室内設計

室内には、12.3インチのドライバーディスプレイと10.25インチのインフォテイメントディスプレイがあり、AMGのカスタムグラフィックが施されています。

センターコンソールはV字型で、トランスミッション、サスペンション、ESP、アジャスタブルエキゾースト、リアスポイラーフラップ、スタート/ストップのボタンを配置。ボタンはグローブをしたままでも操作できるように設計されています。

ステアリングホイールには「DINAMICA」素材を採用し、アルミ製のシフトパドルとタッチ式コントロールボタンを内蔵してインフォテインメントを操作できるようになっています。

また、ハイグロスブラックとステンレススチールのトリムにより質感とレーシーな雰囲気を高めています。

メルセデスAMGによると、アメリカでは来年初頭に発売されるとのこと。価格は未発表です。

林 汰久也

愛知県在住 28歳。ハウスメーカーの営業を経て、ITベンチャー企業のメディア事業に参画。現在は退職し、フリーのライターとして活動中。マツダRX-8、シトロエンC4を乗り継ぎ、現在は2010年式スバル フォレスターに落ち着く。

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