トランクスルーならぬボディスルー!独創的な機構が特許取得

「私たちのビジョンはトラックを電動化するだけではなく、トラックを再発明することです」米ボーリンガー社CEOのロバート・ボーリンガー氏は、昨年発表された「B1」および「B2」について大胆な発言をしていました。そしてつい先日、ボーリンガーは両モデルに採用されている2つの特殊な機能において、米国特許を取得しました。

その特殊機能とは、フランクゲート(Frunkgate)とパススルー(Passthrough)のこと。「シンプルなアイデアですが、トラックを一変させます」とボーリンガー氏は語ります。簡単に説明すると、フランクゲートはピックアップトラックのテールゲートのようなものです。しかし、ボーリンガーのB1とB2では、フロントに配置されているのです。

フランクゲートはフラットに開閉することが可能で、作業台としても使用することもできます。ゲートを開けると、フロントからリアまで一直線に貫通するパススルー機構となっています。そのため、車内からラゲッジスペースに直接アクセスすることができます。

さらに、このパススルーによって、左右のシートの間を横切るようにして長い荷物を収納することが可能に。はしごや木材、ポールなどを運ぶ際の比類ない多用途性を実現しています。通常のピックアップトラックは、1.8~2.4mの荷台を備えるのが一般的です。しかし、ボーリンガーB1、B2では、実質的に4.9mものパススルー荷台を採用していることになります。業界では前例がありません。

B1はSUV仕様で、B2はピックアップトラック仕様ですが、エンジンではなく電気で駆動するEVです。急成長を続けるEVの世界で競争するには、注目を集めるための奇抜なアイデアを生み出すことが重要ですが、この独創的な機能は間違いなく人々の目を引いたはずです。ボーリンガー氏は「新しいことをする時が来たのです。私はただ、妥協せずに最高のトラックを作りたかっただけなのです」と述べました。

シボレー、GMC、フォード、リビアン、さらにはテスラなどさまざまな企業と競合するクラス3の作業車です。ボーリンガーは、ユニークなパススルー機構を持つだけでなく、ジープ ラングラーやグラディエーターのように取り外し可能なドアとルーフパネルを備えています。120kWhの大容量バッテリーが搭載されており、30アンペアのコンセントから電動工具やアクセサリーに電力を供給することができます。

B1、B2のどちらもデュアル電気モーターによる全輪駆動方式を採用しています。ボーリンガーによれば、この2基のモーターは最高出力614馬力/最大トルク)06Nmを発生するとのこと。B2は停止状態から4.5秒で時速97km/hまで加速し、最高速度は時速160km/h。予想される航続距離は、両モデルとも約320km/hです。最大牽引力は7,500ポンド(約3,400kg)、最大積載量は5,000ポンド(約2,270kg)と実用性も十分にあります。

フランクゲートとパススルーで特許を取得したボーリンガーは、非常に魅力的で汎用性の高い作業車を製造・販売する上で、着実に正しい道を歩んでいるように見えます。唯一の不満は価格ではないでしょうか。B1とB2はそれぞれ12万5000ドル(約1,350万円)からとなっています。

林 汰久也

愛知県在住 28歳。ハウスメーカーの営業を経て、ITベンチャー企業のメディア事業に参画。現在は退職し、フリーのライターとして活動中。マツダRX-8、シトロエンC4を乗り継ぎ、現在は2010年式スバル フォレスターに落ち着く。

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