アメリカ政府からの制裁により、中国の通信機器最大手のファーウェイは米Googleサービスに依存しない対応策を講じることを強いられています。近日発表される同社のP40シリーズなどで米Googleの公式アプリやサービスの搭載がなく、Googleのアプリやサービスに代わる独自のアプリやサービスの早急な開発を余儀なくされています。Googleがこれまで長い歳月をかけて開発を手掛けてきたサービスの数々をたった数カ月で開発するのは不可能に近いと言えます。最近提供が開始されたファーウェイモバイルサービスにGoogle検索アプリの代替となるものが含まれていないのも、開発が容易でないことの現れでしょう。
ファーウェイはこの度、現在開発中の検索サービスをテストするよう、アラブ首長国連邦のユーザーに協力を呼びかけました。ファーウェイは検索アプリをサイドロードするためのAPKも提供するなど、テストユーザーを全面的にサポートする姿勢を見せています。しかし、新たに公開されたファーウェイ検索アプリの機能を確かめたモバイルソフトウェア開発コミュニティXDA Developersは、その結果は期待を上回るものではなかったと伝えています。
Google検索アプリは、単純な検索機能の他に、GoogleアシスタントやGoogleレンズなどの拡張機能も備わっているのに対し、現在ファーウェイ検索アプリが提供するのは基本的な検索結果と、天気、単位変換、ニュースなどの表示のみに限定されています。検索アプリの設定画面では、検索地域や言語、検索範囲の設定が可能になっていますが、Google検索の利便性や拡張性に追いついているとは言えないでしょう。
ファーウェイは独自検索アプリに今後どのような機能が搭載されるのか、詳細を明らかにしていません。ちなみに、検索サービス自体はアイルランドを拠点にする、ファーウェイの子会社であるAspiegel Limitedにより提供されます。
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