フォード 人気オフローダー「ブロンコ」に高性能モデル「ブロンコ・ラプター」が登場

フォードがブロンコに高性能モデル「ブロンコ・ラプター」を発表しました。24年ぶりに復活した6代目フォードブロンコ2021は入手困難な人気モデルですが、フォードが、史上最もパワフルなストリートリーガル(公道仕様)のブロンコと称するブロンコ・ラプターは、オフローダー愛好家をさらに興奮させてくれるマシンとなるでしょう。

米国では、ラプターブランドがF-150ラプター以外に設定されるのは初となります。世界的には、レンジャー・ラプターがあり、ブロンコ・ラプターは、ラプターのラインアップは3番目となります。

より高く、よりワイドに、より頑強に

ブロンコ・ラプターは、一見しただけで、私たちがよく知っているブロンコとは別物であることがわかります。フォード・パフォーマンスのチーフエンジニアであるCarl Widmann(カール・ウィドマン)氏が「より多くを求めるハードコアなオフロード愛好家のための究極の車」と称したこの車は、ブロンコよりも悪路走行性が向上されています。

ブロンコ・ラプターには、高強度のスチール製の専用のフレームを採用し、ホイールトラベルと耐久性を向上させた新しいショックタワーを備えています。頑丈なバッシュプレートとスキッドプレートが、フロントバンパーからエンジン、トランスミッション、トランスファーケースの下回りすべてを保護します。BピラークロスバーとCピラーの補強により、標準的な4ドアのブロンコと比較して、車体のねじれ剛性は50%以上向上しています。

リアにリングギヤサイズ235mmのDana製 50 AdvanTEKセミフローティングアクスル、フロントにリングギヤサイズ210mmのDana製 44 AdvanTEKが採用され、トレッドは約1,869mmと、ベース車両のブロンコより約218mm拡大されています。最低地上高はベース車両のブロンコより約122mmアップし、約333mmです。

足回りは、37インチ(37×12.50R17LT)のKO2オールてレーンタイヤに17インチのブラック・ハイグロス仕上げアロイホイールが組み合わせれています。フォードパフォーマンスデザインの17インチx8.5Jビードロックリムも選択可能です。フロントは330mm、リアは356mmのトラベルを確保。FOXと共同開発した「HOSS 4.0」サスペンションシステムには、直径79mmのFOX 3.1 Internal Bypass Semi-Active Dampersが搭載されています。サスペンションのセンサーなどを利用し、路面からのフィードバックに応じて、それぞれ独立したセッティングを行います。

400hpを超えるパワー

よりタフなブロンコ・ラプターには、より野性的なエンジンが必要であり、それはまさにフォードが提供するものです。ブロンコ・ラプター専用のチューニングを施した3.0リットルV型6気筒「EcoBoost」エンジンを搭載し、フォードによる正確な性能数値の公表はありませんが、400馬力以上を発揮すると期待されています。

トランスミッションは、ブロンコ・ラプター用に改良された10速AT「SelectShift」が組み合わされます。デュアルエキゾーストシステムにはアクティブバルブが採用され、ノーマル、スポーツ、クワイエット、バハの各モードで異なる排気サウンドレベルを選択することが可能です。

4×4システムは、3つのモードと高性能クラッチを備え、アップグレードされたトランスファーケースと組み合わされ、LO比は3.06、クロール比は最大67.7:1となっています。G.O.A.T.テレインマネジメントシステムも引き継がれ、バハモードやトウ/ホールの設定を含む7つのドライブモードが用意されています。

トレイルコントロール、トレイルターンアシスト、トレイルワンペダルドライビングを標準装備しています。また、自動緊急ブレーキ、歩行者検知、前方衝突警告、ダイナミックブレーキサポートを備えたプリクラッシュアシスト「Ford Co-Pilot360」も搭載しています。ヒルスタートアシスト、クロストラフィックアラート付きブラインドスポットウォーニング、レーンキーピングアラートおよびアシスト、ドライバーアラートも搭載。アダプティブ・クルーズ・コントロールと回避操舵支援はオプションとなります。

タフさが冴える4ドア

大型化されたブロンコ・ラプターのフロントには、F-150ラプターからインスピレーションを受けたと見られるFORDロゴが中央に施され、上下に二分割されたフロントグリル、アンバーカラーのLEDヘッドランプなどで迫力のある印象を与えています。

牽引フック、オフロードでのクリアランス向上のために着脱が可能なバンパーエンドカバー、取り外し可能なリジッド製LEDフォグランプ、オフロードランプが一体化された、モジュール式スチールバンパーはブランコ・ラプター用にフォードパフォーマンスが新設計したものです。ブランコ・ラプターは4ドアのみで、2ドアのオプションは用意されていません。

ボンネットは、成形コンパウンドを使用したアグレッシブな造形で、よりドラマチックな形状を実現しています。また、カーボンブラックのフードベントやボディと同色のフェンダーベントを採用しました。フロントとリアのクォーターパネル、フェンダー、フェンダーフレアも新設計され、ユニークなものとなっています。また、強化されたロックレール(取り外し可能なランニングボード付き)も標準装備されています。

ボディカラーは、フォード・パフォーマンス専用のコード・オレンジの他、ホットペッパーレッドメタリック、ベロシティブルーメタリック、エラプショングリーンメタリック、シャドーブラック、アイコニックシルバーメタリック、エリア51、カクタスグレー、サイバーオレンジメタリックトリコート、オックスフォードホワイトの全10色。また、リアボディやボンネットにスプラッターグラフィックを施した「Bronco Raptor Graphics Package」もオプションで用意される予定です。

無駄のないキャビン

インテリアは、ブラックオニキスのシートとラバーウォッシュアウトフロアを採用し、ステッチなどにフォード・パフォーマンスのコードオレンジがアクセントとして施されています。また、タコメーターやギアーの表示を強調し、カスタムレイアウトを施した専用パフォーマンスビューの12インチのデジタルクラスターも標準装備されています。

レーザーパフォレートのブラックオニキスネオスエードシート、ビニール巻きのインパネトッパー、革巻きのアウターシートボルスター、カーペットフロアがオプションとして用意されています。また、マグネシウム製パドルシフトとグロスブラックのラプターロゴが付いたフォードパフォーマンス製スポーツコンタードステアリングホイールも用意されています。

専用にデザインされたフロントシートには、サイドボルスタリングが追加されています。ダークカラーのインテリアに映えるコードオレンジのシートベルトもオプションで選択可能です。

スタンダードとなるハイパッケージには、12インチのタッチスクリーンのSYNC 4に加え、360度カメラも標準装備。また、フロントパーキングセンサー、サブウーファー付き7スピーカーオーディオシステム、ワイヤレスのApple CarPlayとAndroid Autoも搭載されています。Luxパッケージを選択すると、10スピーカーのB&Oオーディオシステム、ステアリングヒーター、ナビゲーション、ワイヤレス電話充電、アダプティブクルーズが追加されます。

2022 ブロンコ・ラプターは今夏から納車開始

フォードによると、2022年のブロンコ・ラプターの予約を2022年3月に開始するそうですが、実際予約が獲得ができるかどうかは疑問です。フォードは、2022年分の販売台数の大半は既存の予約者に割り当てられると語っていて、今月中に興味がありそうな顧客に向けた問い合わせを開始するそうです。ブロンコ・ラプターには、ザ・ロックの愛称で知られるハリウッド俳優のドウェイン・ジョンソンも興味を示していることをツイートしてます。

価格は受注開始後に決定されますが、現在、ブロンコの最高級グレードであるワイルドトラックは約48,000ドル(約550万円)からラインナップされており、ブロンコ・ラプターはそれを上回ると思われます。生産はミシガン州組立工場で行われ、最初の納車は2022年夏を予定しています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です