Googleは、2020年2月8日現在、65の一般ユーザー向けサービスを公開しています。その中でも、いくつかの領域で重複するサービスが存在します。Google Play Music とYouTube Music はその一例。公式にはYouTube Music に統合されると発表されていますが、Google Play Music の引退はまだ先の見通しでした。長らく共食い状態だった両サービスもここにきて統合の兆しが見えてきました。
こんなにあるGoogleサービスの数々
ところで「Play」 の名称がつく一般ユーザー向けGoogleサービスはいくつ存在するでしょうか?答えはGoogle Play Music を含めて6つ。アプリストアのGoogle Playに始まり、Google Play Music 、Google Play Books 、Google Play ゲーム 、Google Play ムービー & TV 、Play プロテクト です。過去にはGoogle Play Music ニューススタンドというサービスも現役でしたので 「Play」カテゴリーは名前を覚えるだけで大変です。しかも「Play」カテゴリーに属する多くのサービスが市場で存在感を示せられていないのです。いずれこれらのサービスも姿・形を変えて別のサービスに統合されている可能性もあります。
時期未定とはいえ終了が決定しているGoogle Play Music は、YouTube Music より歴史のあるサービスです。Google Play Music の正式版は10年近い歴史があり、現在も一定のユーザーを抱えています。特筆すべきは、PCから楽曲をアップロードし、ユーザー独自のライブラリーを構築する機能です。気に入った音楽をクラウド上にアップロードでき、かつアップロードした音楽ファイルはあらゆるデバイスで再生可能です。
カギを握るのはライブラリ機能
問題になっているのはGoogle Play Music が持つライブラリ機能です。Google Play Music の後継となるYouTube Music には、まだライブラリ機能が実装されていませんでした。その機能のYouTube Music への機能追加をもって、Googleは、Google Play Music を引退させると発表しています。ところがこの機能追加がなかなか進んでいなかったのです。
もしGoogle Play Music のライブラリ機能がYouTube Music でも利用できればどうなるでしょう?おそらく群雄割拠の音楽ストーリミングサービスの中で有力な選択肢の一つに踊り出ることでしょう。かつてAmazon Musicもかつてはライブラリ機能を持っていましたが、数年前に閉鎖されました。Googleが同様の措置を取る可能性は否定できませんが、一部報道によるとYouTube Musicにライブラリ機能を試験してるとのこと。もしこの報道が現実となるならば、近いうちにGoogle Play Music の利用者に対して移行の案内がなされるべきでしょう。
法人向けサービスでも似たことが
ちなみに、法人向けのサービスでもサービスの統合と移行が予定通り行われていないケースはあります。Googleが企業向けに提供しているグループウェア G Suite では、メッセージングアプリとしてハングアウトと、ハングアウトChat(テキストチャット)とMeet(Web会議)が提供されています。ハングアウトはいずれ廃止され、ハングアウトChatとハングアウトMeetの2つに統合される予定です。しかしハングアウトの一部機能は、ハングアウトChatへの実装に至っておらず、ハングアウトの後継が未完了。こちらもサービス終了が延び延びになっています。
巨大IT企業のGoogleともなれば、自社内で共食いを起こしてしまうほど多くのサービスを抱えています。サービスの統廃合はGoogleにとって悩みの1つかもしれません。Google Play Music のユーザーがYouTube Music に無事に移行できるよう、Googleの発表を待ちましょう。
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