iPad用のノートアプリは機能差だけでは選べない (1 / 2)


2020年、ちょっとしたメモですらiPadの画面になぐり書きをしています。今年買ってよかったガジェットとしてiPad Pro (第2世代) はダントツの存在です。なのですが、iPad Airの発売を待てなかった点は悔やまれます。ライトユーザーの私にとり、マシンそのものの処理能力は二の次でよく、そこそこの画面サイズで持ち運びができ、手書きのメモアプリが使えれば満足だったのです。しかしながら手書きに欠かせないApple Pencil (第2世代) がiPad Proのみの対応だったので、やむなくProの方を購入しました。そのわずか数ヶ月後、iPad Airがこれまた憎たらしいお値段で販売されると知った時には大きな落胆を味わったのですが、一方で手元のProがやけに誇らしく見えました。Proを泣かせたくはないので、しっかり使い込んでやると意を新たにした瞬間でもありました。

有名どころの手書きメモアプリの共通項

iPad Proを使い倒すべく、まずは有名どころから手書きメモアプリの選定を始めました。情報収集を進めると、GoodNotes5NotabilityNoteshelfの3サービスに関するたくさんの記事がヒットしました。iPad用の手書きメモアプリを探していれば誰もが一度は見かけたことがあるでしょう。Appleの広大な宇宙にはメモアプリは星の数ほどあるのでしょうが、特に評判が良いのはこの3つだったのです。

問題はこれらのアプリの良し悪しがなかなか判断できない点です。あるブログ記事ではGoodNotes5をゴリゴリに推しているのですが、別のブログではNotabilityが推されています。個人の感想ですから差異があって当然です。ところがそのまた別のブログではNoteshelfが神のように崇められているかのようでした。共通して言えるのはどのアプリにも熱烈な「信者」とも形容できるファンの存在が挙げられますが、記事だけでは甲乙を付けにくかったのです。

アプリの機能差はやがてゼロになる

実際に3つのメモアプリを触ってみました。手書きアプリとしてはどれも重要な機能群をもれなく取り揃えている様子でした。例えばどのメモアプリにも豊富なテンプレートが用意されていたり、バックアップとしてクラウドストレージと連携ができたり、中には録音機能が付属するものもあります。これらは紙に替わる手書きのノートアプリとして最大限の利点として訴求されるポイントでしょう。ノートの背景は柔軟に変更ができ、書いた図形を自由に拡大・縮小し、消去もやり直しもお手の物ですから、生産性は爆発的に上昇するはずです。

 

 
 
 
 
 
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手書きのメモアプリの違いを探すのであれば、機能比較だけでは不十分でした。差がつくとすれば価格以外の何かにあると考えています。そもそも手書きのメモアプリですら、その差が認識しにくくなっていたのかもしれません。各アプリの機能差は目立つほどではなく、マーケティングの巧拙によって違いを演出するフェーズになっているのではないでしょうか。考えてみれば、App Storeが全世界に公開されていて誰もが共通のプラットフォームでインストールを判断できるのですから、各アプリの差分を隠蔽したままにするなど叶いません。

手書きメモアプリを選ぶポイントは思想やストーリー

ではどのような違いが各社にあるのか。結局のところ、最終的な差分はアプリの開発チームが大切にしてきたこと、もしくは大切にしている点に現れると考えています。多分に定性的ではありますが、いかにユーザーの情緒に訴えていくかが大事になるのではないでしょうか。原理的にはアプリの機能的な差異はやがてゼロになるのですから、重視されるべきは「ストーリー」の類でしょう。

次回の記事では、各サービスの開発チームの歴史や、手書きノートアプリ以外にリリースしているアプリケーションを概観します。運営チームが何を大事にしていて、どのようなユーザー層の、どんな課題を解決したいかに迫ることができるからです。(2/2に続く)

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