米国大統領選:YouTubeが悪影響のある動画の取り締まりを発表

YouTubeは2020年8月13日、大統領および連邦選挙の候補者に関する情報を含む、新しいパネルをユーザーに表示し始めると発表しました。アメリカの各種選挙において、不正な選挙妨害を防ぎ、有権者に対して間違いのない情報を届けるための取り組みです。一方で、新型コロナウイルスの感染拡大により例年のような選挙活動を展開するのは難しくなっています。その代替手段としてYouTubeが適切な役割を果たすという意思表示が改めてなされた格好です。

TVに替わるプラットフォームとして絶大な影響力を誇るYouTubeはこの状況下での選挙活動で重要な役目を負っています。彼らの声明は投稿の中で明らかにされており、選挙関連のニュースの信頼できるソースになるとともに、健全な政治的議論のためのオープンプラットフォームになる、とコメントしています。それを裏付けるように、YouTubeにはコミュニティガイドラインの膨大なリストがあります。選挙に関わる文脈で、投稿が許される動画とライブストリーム、および禁止されるコンテンツが明確に規定されています。

この新しい情報パネルは、2020年初めに米国のユーザーに展開された、拡張版ファクトチェックパネルに基づいています。候補者がどの政党に所属しているかなどの基礎情報を含め、ユーザーは候補者の公式YouTubeチャンネルがあれば、そのリンクが表示されるようになります。もちろん、実際にユーザーがこのパネルを目にするのは、選挙やそれに関するビデオを検索したときのみです。

YouTubeは、これらの政治家は以下のような情報をYouTube上に表示させられるようになると説明しています。

  • クラウドファンディングサイトへのリンク
  • コミュニティへの投稿
  • ストーリーズの共有
  • その他遠隔地イベントや会議等のライブストリーミング

注目すべきは、YouTubeが選挙妨害の恐れがある動画を取り締まっている点です。例えば有権者を妨害したり、有権者が投票しにくくするように視聴者に働きかけたりするなど、一連の選挙プロセスへの干渉を促す動画も規制の対象となります。

また、YouTubeは、ハッキングによって入手した情報を明らかにする動画も取り締まりの対象とすると明言しています。これも選挙妨害を引き起こす可能性があるとして削除されるのです。例えば、政治家のプロフィールデータをセキュリティ侵害によって不正に取得した場合や、明確に選挙運動を妨害する意図を持って投稿された場合には運営側が規制に動くとされています。

アメリカでは大統領選挙が近づくにつれ多くの企業が、一般に様々なプラットフォームで国民の印象をコントロールしようと試みます。政治に干渉するツールとして使用されるのを防ぐために、各プラットフォーム側は公正な役割を求められるケースが多く、YouTubeはその中でも最たるものです。余談ですが、米国版のSmartNewsは現地で成功を掴みつつありますが、選挙関連で公正な情報を提供する独自のアルゴリズムに差別化の源泉があると言われています。大統領選の重要なタイミングですから、適切な情報提供へのニーズは一段と高まるでしょう。二大政党制が強く根づき、選挙への関心が高いアメリカならではの舵取りが求められます。

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