高級EVセダンに新たな刺客:カルマ「レベロ GTE」登場

かつてテスラとしのぎを削った高級EVメーカーであるフィスカーは、悲惨な倒産劇を経て、現在カルマ・オートモーティブ(Karma Automotive)として再稼働しています。同社は先週、EVセダン「レベロ GTE(Revero GTE)」を発表しました。レベロシリーズの4代目となるこの車は、それまでのガソリンエンジンを捨てて、完全に電気駆動に切り替えた初めてのモデルです。

これまでは、前身のフィスカー「カルマ」と同様に、レベロはプラグインハイブリッドでした。例えば、最新の「レベロ GTS」では、BMW製のツインターボ直列3気筒エンジンと2基の電気モーターを組み合わせたパワートレインを採用しています。

しかし、2021年モデルのレベロ GTEでは、このエンジンは廃止されます。その代わりに、この高級セダンには2つのバージョンが用意される予定で、1つは200マイル(322km)走行可能なバッテリー、もう1つは300マイル(482km)走行可能な大型バッテリーを搭載します。カルマによれば、最終的には「ハイパー・レンジ」バージョンが用意され、1回の充電で400マイル(644km)の走行が可能になるといいます。

同社は、電気自動車を市場に売り出すための近道として、最近発表された「カルマ Eフレックス・プラットフォーム」を採用する予定です。このように、リベロ GTEはスタンドアローンモデルであると同時に、技術的なショーケースにもなっています。カルマは、Eフレックスベースのモデルには自動運転機能を搭載でき、スポーツカーから商用車まで、さまざまなボディスタイルに対応可能だと主張しています。

しかし、当分の間は、2021年モデルのリベロ GTEが唯一の電気自動車となるでしょう。カルマによると、この車は0~96km/hを3.9秒以下で達成するほか、電子トルクベクタリングも搭載しています。これにより、理想的なトラクションでパワーをタイヤに伝え、コーナリング性能が強化されるはずです。

スタンダード仕様に搭載されている 75 kWhニッケルマンガンコバルトリチウムイオンバッテリーと、長距離仕様の 100 kWhバッテリーはそれぞれ、150 kWのDC急速充電に対応しています。適切な充電ステーションを利用すれば、30分以内に80%の充電が可能になるとカルマは主張しています。

カルマ曰く、リベロ GTEの予約受付が今後数ヶ月の間に開始されるとのことです。しかし、実際に市場に出回るのは2021年春頃になります。価格もその頃に発表されますが、2020年モデルのレベロ GTが15万ドル(1,600万円)弱からであることは注目に値します。

テスラ「モデルS」に対抗する高級スポーツセダンですが、400マイル(644km)の航続距離が実現したとすれば、ルーシッド「エア(Air)」が本当のライバルとなるかもしれません。栄枯盛衰が繰り広げられる米国のEV市場からは目が離せません。

林 汰久也

愛知県在住 28歳。ハウスメーカーの営業を経て、ITベンチャー企業のメディア事業に参画。現在は退職し、フリーのライターとして活動中。マツダRX-8、シトロエンC4を乗り継ぎ、現在は2010年式スバル フォレスターに落ち着く。

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