ABT Sportline「RS6-R」デビュー:Audi最速のスポーツワゴンをさらに強化

ドイツのABT Sportlineは、VWやAudiをベースにカスタムカーを製造するブランドです。今回、2020年モデルAudi「RS6 Avant」のエクストリームバージョンである「RS6-R」を開発しました。740馬力のツインターボV8エンジンを搭載するこの車は、地球上で最もパワフルかつ最速のステーションワゴンです。

ABTは、Audi「RS7 Sportback」をベースにした「RS7-R」も披露しています。北米仕様のRS7-Rは、RS6 Avantと同じターボチャージャー付きV8エンジンをチューニングし、690馬力と649ポンド・フィート(880Nm)のトルクを発生。欧州仕様では740馬力というビッグパワーを引き出します。

左が「RS7-R」、右が「RS6-R」。

ABT RS6-Rにも同様のチューニングが施されており、エンジン性能を向上させるABT Power R ECUを搭載しています。また、4本出しカーボン製テールパイプを備えたステンレス製のエキゾーストシステムを採用し、排気の流れを改善。その結果、最高出力740馬力、最大トルクは679ポンドフィート(920Nm)にも上ります。ABTによると、RS6-Rは停止状態から3.2秒で時速60マイル(96km/h)に到達するとのこと。これは通常のRS6 Avantより0.4秒速いタイムです。

8速ATとAudi Quattro AWDシステムの組み合わせにより、4輪すべてに動力が供給されます。ABT RS6-Rの最高速度は199mph(320km/h)で、ベース車両の190mph(305km/h)を大きく上回ります。RS6-Rは125台しか製造されず、2020年モデルAudi RS6 Avantの基本価格109,000ドル(約1,177万円)に75,000ドル(約810万円)が上乗せされて販売されます。

空力性能を高めるべく、多くのエアロパーツが追加されている。

大層な金額ですが、見返りとして多くのメリットが手に入ります。通常のRS6よりも140馬力パワーアップしているだけでなく、カーボンファイバー製のボディキットも追加されています。フロントにはABTフロントスポイラーリップと新形状のグリルフレームを装着。フェンダー部分のエアアウトレットやサイドスカートのアタッチメントも新しくなり、レーシーな雰囲気を醸し出しています。

22インチのABTホイールにはパフォーマンスタイヤを履かせています。ABTによれば、ホイールは「flowforming(フローフォーミング)」という特殊なプロセスにより製造され、RS6-R用サスペンション設定にマッチさせているといいます。

空気の流れを整えるため、リアディフューザー、リアスポイラー、リアガラスに取り付けられた格好いいウィングレットにも注目です。ボディ両サイドには、空力的に強化されたクールなサイドミラーも装備しています。オプションでは、高速走行時の安定性を高め、街中での操作性も向上させるオールホイールステアリング(全輪操舵)も用意されています。

もちろん、足回りの強化なしにカスタムは完成しません。RS6 Avant標準のエアサスペンションの代わりに、スポーティーなABTコイルオーバーサスペンションスプリングと、よりシャープなハンドリングを実現するスポーツアンチロールバーが装備されています。

ベースのRS6 Avantは日常的に乗りこなせるスポーツワゴンだが、ABT仕様はサーキット走行に特化している。

車内には、レザーやカーボンを組み合わせたステアリングホイールなど、ABT専用の特別装備が施されています。フロントフェンダーやドアシルプレートを見ると、世界に125台しか存在しない車であることを教えてくれるロゴが描かれています。友人に自慢する際にはさりげなく見せるといいでしょう。

林 汰久也

愛知県在住 28歳。ハウスメーカーの営業を経て、ITベンチャー企業のメディア事業に参画。現在は退職し、フリーのライターとして活動中。マツダRX-8、シトロエンC4を乗り継ぎ、現在は2010年式スバル フォレスターに落ち着く。

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