韓国Genesisの大攻勢始まる。高級ミドルセダン「G80」新型デビュー

Genesisが発表した2021年モデル「G80」は、世界的な販売を視野に入れた高級セダンであり、同ブランドに対する評価を大きく変えてしまいそうな最新モデルです。Genesisは韓国Hyundai(ヒュンダイ/現代自動車)の高級車ブランドですが、日本ではその名を知らない人も多いでしょう。ただ、日本での知名度が低いからといって、魅力が少ないということではありません。大型のフロントグリルや特徴的なLEDライトなど、これまでのGenesisのデザイン要素を踏襲しつつ新しい領域に踏み込んだG80は、印象の薄い先代モデルとは一線を画しています。

Genesisは近年、北米での人気ブランドランキングで上位を確保している。

GV80は、韓国だけでなく北米市場でも販売されているミドルクラスの高級セダンで、ライバルにはLexus「GS」やMercedesの「E」クラスなどが存在します。今回で3度目、7年ぶりのフルモデルチェンジとなります(先代はGenesisブランド立ち上げ前の2013年にデビュー)。

Genesisはこの新しいデザインを「Athletic Elegance(力強い優雅さ)」と呼んでおり、掘り込みなどの無駄なデザイン要素を極力使用しないことを意味するといいます。フロントにはブランドのエンブレムを象った「Crest Grill」と呼ばれるグリルを備え、その両サイドにはクアッド形状のヘッドランプを採用しました。

サイドを見ると、フロントからリアに続くラインが伸びやかなスタイリングを作り出しています。均整の取れたなだらかなショルダーラインも色気があり、まさに優雅な印象を受けます。フロントのホイールアーチ後部に備わるウィンカーは、ヘッドランプから続く2連のデザインを採用しています。リアは楕円形にくぼんだ形状になっており、Genesisではこれを「馬蹄形のホースシューシェイプ」と呼んでいます。

無駄の少ない優雅で伸びやかなスタイリング。2連のクアッドランプとトランク部分のくぼみが外見上の特徴。

大径の20インチホイールは、これまでのGenesisモデルで見られたどのモデルよりも大胆かつピュアなデザインといえます。古風なテイストのG90(Genesisのフラッグシップセダン)とは異なり、2021年モデルのG80は先進的なスタイルです。 これまでは、ライバルブランドを模倣したようなデザインとして揶揄されることもありましたが、新型GV80ではGenesis独自の魅力を備えているといって過言ではないでしょう。

インテリアは、不要なデザインラインを減らしたシンプルな形状です。GenesisはAピラーを細くし、サイドミラーの形状にも工夫を施して前方視界を最大化したといいます。ダッシュボードは大きく曲線を描きながら車内を囲うようなデザインとなっています。

シンプルでモダンなインテリア。細部にこだわり、使いやすさと上質さを両立している。

ダッシュボード上には、14.5インチのワイドなインフォテイメントスクリーンが備わっています。センターコンソールのギアセレクターやDパッドコントローラーは、最新SUVモデルの「GV80」と同じ意匠です。

Genesisは物理的なボタンの採用を最小限に抑えていますが、全くないわけではありません。エアコン操作やドライブモードの切り替えボタン、そして一連の運転支援システムのためのステアリングスイッチは、直感的かつ素早い操作を可能にします。すべてがインフォテイメントシステムの中に含まれていると、操作にわずらわしさを感じる場面もあるためです。

2本スポークのステアリングは「GV80」にも採用されており、Genesisブランドの新しい共通点のようだ。

Genesisは今のところ、GV80に搭載されるシステムやパワートレインに関する詳細情報を公表していません。ただ、追加情報は今月中に明らかにされる予定で、2020年3月には韓国国内市場に投入されることになっています。日本での発売の可能性は低いと思われますが、北米に上陸すれば、Genesis初のSUV「GV80」とあわせて、ブランド人気をさらに高めることになるでしょう。

林 汰久也

愛知県在住 28歳。ハウスメーカーの営業を経て、ITベンチャー企業のメディア事業に参画。現在は退職し、フリーのライターとして活動中。マツダRX-8、シトロエンC4を乗り継ぎ、現在は2010年式スバル フォレスターに落ち着く。

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