ポルシェが、「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」でお披露目した「ポルシェ 963」はポルシェの販売価格を大幅に更新することが分かりました。これまでのポルシェ最高額モデルは、2008年に150万ドル(約2億350万円)で販売された「ポルシェ RSスパイダーLMP2」ですが、963はこれを大きく上回る価格で登場しました。
新型ポルシェ963は、同社にとって数十年ぶりのスポーツプロトタイプカーです。963のパワートレインには、ハイブリッドスポーツカー「918スパイダー」のエンジンをベースにした4.6リッターV型8気筒ツインターボエンジン、電気モーター、そして、空気圧で作動する7速のレーシングトランスミッションが組み合わせられています。670psという驚異的なパワーを発揮ながら、車両重量は約998kgに抑えられています。
ハイブリッドである963は、環境にも配慮しており、「CO2排出量の大幅な削減を可能にする」再生可能燃料での走行します。外観については、1980年代の耐久レースで勝利した956と962のエレメントを引き継いでいます。
ル・マン24時間レースで19回、ロレックス・デイトナ24時間レースで18回、セブリング12時間レースで18回の優勝を誇るポルシェが、963で再び耐久レースの世界の頂点を目指し参戦。936は、来年1月のデイトナ24時間で公式レースデビューを果たす予定です。また、ポルシェによると今年11月にバーレーンで開催されるFIA WECのシーズンファイナルで、936を垣間見ることができるかもしれないそうです。
新型963のお値段は、なんと290万ドル(約3億9,350万円)。これは、ポルシェ RSスパイダーLMP2シャシー発売当時の販売価格のほぼ2倍に相当し、インフレを考慮したとしても、963より約1億9,000万円安いことになります。Road and Trackの報道によると、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツは963を2台所有し、さまざまな耐久レースに参戦する予定です。ミネソタ州のJDC-Miller Motorsportsは、963の購入が確定した最初の企業であり、さらに多くの著名なレース関係者による購入が続くと予想されています。
963の価格は、ポルシェの最新の公道走行可能なハイパーカーである918スパイダーの3倍であるにもかかわらず、290万ドルを支払っただけでは不十分で、スペアパーツや燃料にも莫大な費用がかかる可能性があります。ポルシェは、北米の社長兼CEOであるVolker Holzmeyer(フォルカー・ホルツマイヤー)氏はポルシェが優れた付属ケアパッケージを提供していることRoad and Trackに説明しました。
「顧客が走行する限り、我々のサービスは常に利用可能です。我々は、オンサイトのスペアパーツ、オンサイトのエンジニアリングトラック、5~7人のエンジニアを提供するほか、チームと一緒に必要とされるサポートを考える」と述べ、 「常にサービスは提供され、しかも、いつでも無料です。」と付け加えています。
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