米通信大手米通信大手T-Mobile 米国初の自動車向け5G通サービスを発表

5G対応の自動車が登場するのは時間の問題でしたが、米通信大手「T-Mobile」は、米国内で2022年モデル「BMW iX」と2022年モデル「BMW i4」の2台に対して、米国内で初となる5G通信サービス「Magenta Drive (マゼンタドライブ)」を提供することを発表しました。比較的お手頃な価格で5Gサービスを装備できるT-Mobileによるサービスですが、5Gネットワークに接続できるからといって急いで対象のBMWを購入する前に、考慮すべき注意点について確認してみましょう。

T-Mobileによると、BMW i4とBMW iXは米国で初めて発売される5G対応車であり、同社は5Gネットワークが「米国内の州間高速道路の96%以上の距離」をカバーしていると発表しました。2022 BMW iXと2022 BMW i4ので5Gが搭載されたことはエキサイティングですが、この5Gの利用に関して、多くの人にとって参入の大きな障壁となるものは5Gサービス料金ではなく、対象者の車両本体価格でしょう。しかし、今後5G機能がもっと手頃な車にも急速に普及することが期待されます。

T-Mobile Magenta Drive 詳細・機能紹介

T-Mobileの発表によると、Magenta Driveを契約したBMW iXおよびi4のオーナーは、車用の5Gデータを「無制限」で利用できます。この機能は単なるセルラー接続にとどまりません。Magenta Driveの契約者は、車の5Gサービスだけを使って電話をかけることができます。車自体が5G通信を可能にするので、スマートフォンをブルートゥースなどで車に接続して通話を可能にするのではなく、スマートフォンを車内に持ち込まなくても電話ができるということです。この機能には、車とスマートフォンの両方で着信を通知する機能も含まれています。また、車を5Gホットスポットとして利用した場合、同時に最大10台のデバイスに接続することができます。特に興味深いのは、BMW車間で個人設定を共有できる「Follow Me(フォローミー)」機能です。複数のBMWを所有していたり、互換性のあるBMWを持つ友人がいたりする場合には便利かもしれませんが、この機能が利便性をもたらすのは少数のユーザーにとどまるでしょう。

T-Mobileによると、車載5G接続は、より洗練されたアンテナシステムのおかげで、スマートフォンの接続よりも強力で高速になる可能性があるそうです。この点を考慮すると、Magenta Driveは、定期的に遠隔地に出かける人にとって、価値のあるアドオンとなるかもしれません。

マゼンタドライブの価格と考慮すべき点

もちろん、携帯電話会社の話をするときは、常に価格と細則を考慮する必要があります。T-Mobileによると、Magenta Driveは月額20ドル(約2,350円)で、他の接続機器アドオンに比べると少し割高な価格設定です。しかし、通常のスマートフォンのプランと比較すると、この月額20ドルという料金はそれほど悪いとは感じないでしょう。

細かい点ですが、「無制限」というのは、条件付きという点に注意を払った方がいいかもしれません。通信量が大量になった場合、アクセスの遮断こそはされませんが、混雑時に「ヘビーデータユーザー」に対してデータ接続速度を遅くする措置がとられます。何をもってヘビーユーザーとするかは、契約プランによりますが、T-Mobileによれば、ほとんどの顧客にとって、それは月50GB以上を想定しているそうです。また、ビデオストリームはSD画質に制限される点も注意が必要です。

これらの条件は無制限プランでは珍しいことではありませんが、プランが最高速度で無制限のデータを提供しているわけではないことは知っておいた方が良いでしょう。対象の2022年型BMW iXまたはi4のオーナーは、BMWモバイル・アプリからMagenta Driveに登録し5G通信を楽しむことができます。

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