マツダが海外で販売するピックアップトラック「BT-50」が、9年ぶりにフルモデルチェンジを受けました。いすゞ自動車のディーゼルエンジンとプラットフォームを採用しています。基本構造はいすゞからのOEMによるものですが、CX-9のデザインを継承した表情豊かなフロントマスクを採用したことで、マツダブランドの一員であることを強調しています。
マツダのオーストラリア法人は、新型BT-50をオンラインで公開しました。マツダには、CX-5で採用されている2.2Lツインターボディーゼルエンジン「Skyactiv-D」など高効率なパワートレインがあります。ただ、BT-50に搭載するにはいささか力不足だったようです。
2.2LのSkyactiv-Dは、最高出力168馬力/最大トルク393Nmを発生させるパワフルなディーゼルエンジンですが、BT-50に求められる7,716ポンド(3,500kg)の牽引力には足りなかったのだと考えられます。いすゞ自動車に解決策を求めたマツダは、ASEAN市場で販売するいすゞのピックアップトラック「D-Max」の3.0Lディーゼルターボに目を付けたのです。
2006年に登場した初代BT-50は、フォード レンジャーとパワートレインなどを共有する姉妹車でした。当時はフォードから、そして今後はいすゞからOEMを受けることになります。新型で搭載されるいすゞ製の3.0Lディーゼルは、最高出力188馬力/最大トルク450Nmを発揮します。
マツダの「魂動」デザインを採用し、モダンで洗練された印象を強めたBT-50。一見、フォード レンジャーやいすゞD-Maxほどタフで実用的なクルマには見えないかもしれませんが、その実力は確かなものです。
先述のディーゼルエンジンは、6速MT(ATはオプション)に組み合わされています。ドライブトレインには4×2および4×4の両方をラインナップ。また、9.0インチのインフォテインメント・タッチスクリーンを搭載し、他のマツダ車と同様の洗練されたインテリアを備えています。また、マツダは、より小型(かつ低出力)のエンジンを年内にデビューさせると述べていますが、今のところ詳細は不明です。
今年後半からオーストラリアで販売開始予定です。いずれはアジアにも展開していくでしょう。生産は、いすゞ D-Max とともにタイで行われます。
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