米国通信キャリアT-MobileがGoogleと大規模なパートナーシップを締結

米国通信キャリアの大手T-Mobileは、Googleとの大きなパートナーシップを発表しました。この提携はGoogleが提供する消費者向けサービスだけでなく、Google Pixelシリーズなどのスマートフォン端末もカバーしています。T-Mobileユーザーには、YouTubeTVの特別なプロモーションが提供されるなどの施策がリリースされている一方、T-Mobile側は自社サービスの閉鎖を通じて、大きな「覚悟」を表明しています。

T-MobileとAndroidの関係はGoogleエコシステム全体に拡張

米国ではほぼすべての通信事業者がAndroid端末を販売しています。中でも米国のAndroid端末の歴史の中ではT-Mobileは特に重要な位置を占めていました。T-Mobileはまだスマートフォンの黎明期に、Androidに対して実際に信頼を寄せたキャリアに数えられます。そして今回、T-Mobileは、Androidのみならず、Googleのエコシステム全体との緊密な関係を構築しようとしています。提携の裏側では自社サービスが犠牲になりましたが、Googleのサービスに賭けることで、新たなチャンスを築き上げようとしています。

米国の通信事業者はそれぞれビデオ・オン・デマンドやビデオストリーミングに注力しています。T-Mobileも同様でいくつかの独自サービスを開始していました。自社サービスである「Live」「Live+」「Live Zone」は2020年10月に発表されたばかりでした。ところがこれらのサービスは突然に終了が伝えられ、「YouTube TV」に一本化されると発表がありました。Googleと関係を強化していくという、強い決意表明と解釈できるでしょう。

対象サービスはソフトから携帯端末まで

今回の発表は、携帯キャリアとグーグルのパートナーシップの強化を意味しています。具体的には、米国内で販売されるAndroid端末のプリインストールアプリに影響があるでしょう。場合によっては提供されるアプリやサービスが増えるかもしれません。例えば、端末の安全なバックアップとして機能する、Google Oneクラウドストレージのサブスクリプションなどが挙げられます。

また、T-Mobileは、すべてのAndroid端末のデフォルトのメッセージング・アプリを「Android Messages」にするとしています。今までの取り組みと比較するなら、かなり大胆な取り組みとして捉えられるでしょう。ただし、これには、Googleが推進しようとしているSMSの後継となるRCS(Rich Communication Services)への対応も含まれています。当然ながらT-Mobileのような通信事業者のサポートが必要です。今回の動きは、この技術へのサポートを大々的に示すものと読み替えられます。

T-Mobileは、自社の販売網で多くのAndroid端末を提供しています。その状況下で、今回の提携が意味するところは、Pixel端末をより強力に推進すると宣言した点に集約されます。T-Mobileは、Pixelの知名度を高め、米国内での販売を推し進めると期待され、Googleが自社開発したシリーズの販売とサポートを提供します。すなわち、T-MobileがPixel 4a (5G)だけでなく、さらに多くのPixelデバイスを取り扱うことを示唆していると言えるでしょう。

コメント