MicrosoftがTikTokの買収交渉の継続を発表

Microsoftは中国の動画SNSであるTikTokの買収を継続していると発表しました。TikTokを巡っては各国で様々な思惑がうごめいていますが、Microsoftの思惑は一体どこに帰結するのでしょうか。

Microsoftの買収発表の周辺

MicrosoftがSNSを買収すると聞くと、Googleとの共通点を思い起こします。どちらもSNSのサービス展開に成功していない点です。実際、MicrosoftはのLinkedInの買収以外には、この領域においては大きな動きを見せていません。TikTokが米国で「禁止令」の脅しを受け、注目を浴びていなければ、このような状況にはならなかったはずです。つまりマイクロソフトが人気のある動画ベースのSNSの大部分を買収しようとしていると、取引が成立するまで決して明るみに出ることはなかったと推測されます。不思議なことに、レッドモンド氏は、トランプ米大統領の脅迫に直面して、公に発表を試みるほどには、計画を押し進めることに執念を燃やしているようように見受けられます。

TikTokは2年足らずでソーシャルメディアの世界を席巻しました。しかし、中国との結びつきが思わぬ副産物をもたらしました。米中関係の悪化により米国政府による「精査」を促し中国企業に厳しい目が向けられたのです。それもスパイ活動のツールになりうるとして。

ここ数日、トランプ大統領がTikTokを米国から追放すると公言認め大きな動きにつながりました。マイクロソフトがTikTokの運営元であるByteDance社の米国事業の買収を巡って、交渉の状況が明かされたのです。一部報道によるとTikTokが米国で完全に禁止される可能性があるために、交渉は保留にされたようですが、マイクロソフトの最新の声明によると、まだ積極的に取引を進めているといいます。

MicrosoftがTikTokを買収すると何が起こるか

今回の取引では、実際には米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドのみでTikTokのサービスを取得するに留まります。ByteDanceは上記以外の地域でTikTokの運営を継続する方向です。米国人の関心はデータの取り扱いに集まりますが、マイクロソフトは「安全」を強調しています。アメリカ人ユーザーのデータはアメリカ国内のサーバーに転送され、転送できないデータは国外のサーバーから削除されるとしています。

なぜマイクロソフトがTikTokにこれほど興味を持っているのでしょう。やはり同社がMicrosoft 365などの生産性向上ツールや法人顧客に焦点を当てている状況を考えると、少し繋がりが見出しにくいです。むしろ今回の発表にはちょっとした驚きがあるくらいです。もちろん、このようなパンデミックに置いて新たな収益源を模索する動きは痛手ではないでしょう。ただし、マイクロソフト側がTikTokの現状維持ではなく成長を促進させられるかどうか、またはその成長を牽引する人材がいるのかどうかは気になるところです。「世界クラス」のセキュリティとプライバシー保護を追加する点も約束していますが、米国政府の承認を得ようとするその熱心さに若干の懸念は拭えません。ユーザーデータの扱いや情報開示の要求時にどのような対応となるのか、何らかの妥協と引き換えに交渉が進まないとも限らないからです。

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