イギリスのバーミンガム大学やアメリカのハーバード大学をはじめとした国際天文学チームの発表によると、SN2016apsという名の超新星が発見されました。この星は、これまでに発見され記録に残っている他の超新星よりも2倍は明るく、太陽の50倍から100倍近くの質量を誇るとのことです。
稀に見るエネルギー量と強烈な光を生成
同チームは、SN2016apsは2つの巨大な星から大量のガスが放出され、爆発する前の数年間に殻同士が衝突し、合体して出来た「脈動ペア不安定性」の可能性が高いとの見方を示しており、このような事例は理論上成立するものの実際に起きることは稀だそうです。研究員のマットニチョル博士(バーミンガム大学)によると、通常超新星を測定するためには爆発のエネルギーと放射線として放出されるエネルギーの量を用いますが、典型的な超新星の爆発エネルギーの5倍もの放射線を放出するというSN2016apsは、現在発見済みの超新星の中で最も多くの光を生成しているようです。
明るさのピーク衰えを知らず、観察に2年
超新星誕生以前に星と星とが衝突し、強烈な光が放たれてから明るさのピークが過ぎるまで約2年かかりました。今回の発見は、その間研究チームが熱心に観察を続けた努力の賜物です。超新星SN2016apsは極めて明るいことに加え、広大な銀河の中にあるにも関わらずまるで宇宙の真ん中にあるように際立つ星だそうです。
地球規模で対ウイルスという深刻な問題に直面している中、こうした「明るい」研究結果の発表を受け、漠然とではありますが何か大きなエネルギーを感じます。我々人類も超新星に負けないパワフルさで日々活動したいものです。
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