アルファロメオ「トナーレ」:ブランド初のハイブリッド・コンパクトSUV

アルファロメオ「トナーレ(Tonale)」のコンセプトが初めて披露されたのは、2019年のジュネーブモーターショーでした。トナーレはブランド初のハイブリッドパワートレインを搭載したコンパクトクロスオーバーで、3+3の刺激的なヘッドライトデザイン、スクデット(盾形)グリル、曲線的なスタイリングなど、アルファロメオらしいルックスを備えています。

2021年モデル アルファロメオ・トナーレは米国で今年後半に販売開始と予想されていますが、馬力、パワートレインのオプション、航続距離や燃費などの詳細については、アルファはまだ口を閉ざしたままです。しかし、この最新のサブコンパクト・クロスオーバーについて、いくつか分かっていることもあります。

まず、トナーレはアルファロメオ初のハイブリッド車です。ジュネーブで発表されたコンセプトはプラグインハイブリッド(PHEV)モデルでしたが、市販モデルではピュアハイブリッドにシフトするかもしれませんし、あるいはその両方を展開するかもしれません。いずれにしても、トナーレはフロントにターボチャージャー付きの4気筒、リアに電気モーターを搭載する可能性が高いでしょう。

PHEVパワートレインは、FCAのジープ「レネゲード(Renegade)」や「コンパス(Compass)」といった、頑丈なプラグインハイブリッドのラインアップから派生したものと思われます。興味深いことに、トナーレはジープの両モデルと同じスモールワイドのシャシーを採用しています。しかし、トナーレはよりスポーティな選択肢として位置付けられているため、プラットフォームは他のアルファ車のように、ダイレクトで爽快なドライブを楽しめるよう調整されています。

しかし、ハイブリッドはアルファロメオの信条である「感情の力学(Mechanics of Emotions)」を実現できるのでしょうか? その答えは、ドライビングモードにあります。アルファのD.N.A.は、新しいパワートレインのために手を加えられたとはいえ、確かにそこに存在します。従来の「ダイナミック」モードは「デュアルパワー」に変更され、ガソリンエンジンと電気モーターの両方から可能な限りの高出力を引き出すようになりました。

一方、「ナチュラル」は通常走行用のモードで、経済性と性能をバランスよく両立させています。これまでの「アドバンスド・エフィシエンシー」モードは「アドバンスE」に変更され、EVモードでの走行が可能になりました。前述の通り、アルファロメオはまだ諸元を公表していませんが、EVモードの走行可能距離はレネゲード・ハイブリッドやコンパス・ハイブリッドと同等の50km前後と考えられています。

もちろん、実際に製品化された際にはすべて変更される可能性があります。EVモードの走行距離を伸ばす大型バッテリーや、リアに2基の電気モーターと強力なエンジンを搭載した「トナーレ・クアドリフォリオ」登場の可能性も否定できません。もし、トナーレがアウディ「Q3」やメルセデス・ベンツ「GLA」のようなプレミアムモデルに対抗するのであれば、やはり高性能モデルが必要でしょう。

内装には、新技術がふんだんに盛り込まれています。12.3インチのデジタルインストルメントクラスターと、10.25インチのインフォテインメント・タッチスクリーンを搭載。車内は上質なプレミアムレザーとアルカンターラで覆われており、アルミの装飾とバックライトパネルが装備されています。

新型アルファロメオ・トナーレは、SUVの「ステルヴィオ(Stelvio)」とセダンの「ジュリア(Giulia)」の間に位置し、車両価格はガソリンのみのFF車で33,000~35,000ドル(355~377万円)と予想されます。

林 汰久也

愛知県在住 28歳。ハウスメーカーの営業を経て、ITベンチャー企業のメディア事業に参画。現在は退職し、フリーのライターとして活動中。マツダRX-8、シトロエンC4を乗り継ぎ、現在は2010年式スバル フォレスターに落ち着く。

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