ホンダとGM提携を強化、2027年に低価格のEV発売を目標

ホンダはGMとの提携を強化し、5年後となる2027年に数百万台の電気自動車(EV)の発売に向け共同開発することを目標に掲げました。両社は、ホンダが全世界で最も売れていると主張するクロスオーバーのカテゴリーで、EVを推進する計画です。提携拡大の焦点となるのは、世界クラスの品質で、手頃な価格帯のEVを実現し、世界規模で販売することです。ロイターの報道によると、GMのエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントKen Morris(ケン・モリス)氏は、記者団に対し、同社が今後発売する手頃な価格のEVの価格帯について、自社のSUVシボレーの「エクイノックス」や、EV界のリーダー的存在テスラの超人気車「モデル3」を下回る3万ドル(約371万円)以下を目指していることを明かしました。ホンダとGMはすでに、ホンダの「プロローグ」とアキュラブランド初のSUVという2台の電気自動車を共同開発しており、いずれも2024年の発売を予定しています。 

ホンダとGMが開発を目指す低価格帯のEVシリーズは、次世代電池技術「Ultium(アルティウム)」をベースに開発されます。2020年3月に公開されたアルティウムは、パウチ型の大判セルを採用し、水平または垂直に積み重ねることで電池の形状やサイズの自由度を向上しています。出力は50kWhから200kWhの間で推移し、航続距離は最もパワフルな構成で400マイル(約644km)に達します。

EV市場の情景を変える可能性を持った提携

この自動車大手2社の新たなパートナーシップのもう一つの目標は、車両部品を標準化し、互いの技術を活用することで、EVを世界中に出荷するための高出力化を実現することです。今後数年間、GMとホンダはEVの性能を高め、自動車の電動化にかかるコスト削減に協力する予定です。両社は2018年にバッテリー技術の開発に向けて初めて手を組み、すぐにEVを一緒に作ることに提携の範囲を広げました。 ホンダはすでに自社製の「e:Architecture」をベースにしたEVを作っていますがが、GMと共同で作る手頃な価格の電気自動車の開発やマーケティングにどのような影響を与えるかは明言していません。今回の提携拡大に関する金額的な詳細は公表されていませんが、この提携強化により、GMは2035年までにカーボンニュートラルな目標を達成し、ホンダは2050年に同目標を達成することを目指しているとされています。 

ホンダはすでに、マイクロソフトとともに自動運転技術に取り組むGMのクルーズ部門に出資しています。 両社は以前、水素燃料電池技術で協力し、現在は固体電池技術で協力しています。また、ホンダは今年初め、ソニーと2025年に発売予定のEVの製造に関する契約を締結しました。ホンダはEV販売の見通しについてかなり強気で、2024年に販売予定の次期「プロローグEV」の販売目標を7万としています。

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