Polestar2でAndroid Automotive OS用初のブラウザ「Vivaldi」が利用可能に

ポールスターは、「Polestar 2」のインフォテインメント用ブラウザとしてVivaldi Technologiesが新たにAndroid Automotive OS「Vivaldi」をリリースしたと発表しました。Vivaldi Technologiesはノルウェーを拠点とするブラウザ開発を手掛ける組織です。

Polestar2に新たに装備されたVivaldiは、Android Automotive OS初となるブラウザで、現時点ではPolestar2でのみ利用が可能です。タブブラウジング、メディアストリーミング、広告ブロック、翻訳ツール、メモ機能、トラッキング防止などの機能を備えています。

最近のダッシュボードは、10数年前のアナログメーターやシンプルな空調コントロールとは一線を画していると言っていいでしょう。カスタマイズ可能なレイアウトを活かして、物理的に収容しきれないほどのデジタルボタンを詰め込んでいます。Polestar 2の場合、ダッシュボードには、センタークラスターに11.15インチの縦型タッチスクリーンと、インパネ用ディスプレイが搭載されています。

ポールスターに搭載されたタッチスクリーンは、多くのクルマが採用しているカスタムソフトウェアスタックではなく、Android Automotive OSを搭載しています。Googleが携帯電話やタブレット用のAndroidの派生版として開発したこのOSは、自動車用に特化したもので、自動車のネイティブシステムの奥深くまで入り込むことが可能です。例えばPolestar2では、GoogleマップやGoogleアシスタントなどのアプリから、バッテリー残量や航続距離などの情報を取得し、表示することができます。

また、Google Playストアにもアクセスできますが、Googleが承認した、ドライバーの気を散らさないソフトウェアのみ利用可能となっていて、提供されているソフトウェアのラインアップは多くはありません。

安全に配慮し、一部機能は駐車中にのみアクセス可能です。走行中はストリーミングコンテンツを音声のみで再生したり、ファイルのダウンロードが不可など、ブラウジングの他の要素についても安全のための制限が設けられています。

運転中にスマートフォンやインフォテインメントを使用することにより、注意力が散漫し事故を引き起こすといったケースは増加傾向にあります。これを受け、運転中米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)などは、ドライバーの脇見運転を回避するような制限を模索しています。

Vivaldiが重視するプライバシーについては、閲覧データがクルマに保存されない様になっています。また、ユーザーの閲覧データはポールスターに共有されることもありません。Vivaldiのアカウントへのログインは任意で、ログインした場合、同じアカウントにログインしている他のデバイスでPolestar2の閲覧データにアクセスでき、他のデバイスでの閲覧データをPolestar2でアクセスすることも可能です。

Polestar2のオーナーはすでにVivaldiを利用することができ、Vivaldi対応のストリーミングサービスも増えています。掲示板型ソーシャルニュースサイト「Reddit(レディット)」のPolestarフォーラムによるとYouTube、PlexがVivaldiに対応しており、Vivaldiデスクトップ版ではHuluやディズニープラスも視聴可能だそうです。NetflixとHBOMaxには未対応の様です。

Android Automotive OS用Vivaldiは、Polestar2上のGoogle Playストアから入手可能です。対象地域は欧州、北米、アジア太平洋地域となっており、Polestar2のソフトウェアバージョン1.8以上が必要です。

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