イギリスに本拠地を置くオフロード車のチューニングメーカーであるボウラーは、最新SUV『ランドローバー・ディフェンダー90』のラリー仕様を発表しました。コンセプトカーではなく、2022年に開催されるワンメイクのボウラー・ディフェンダー・チャレンジ・シリーズに参戦するために作られた競技仕様のラリーカーです。
ボウラーの最新ラリーマシンは、2.0Lターボチャージャー付き4気筒エンジンを搭載した『ディフェンダー90 P300』をベースとしています。最高出力296hp、最大トルク400Nmを発揮するこのエンジンに、冷却システムの変更、カスタムエグゾーストの装着、ハイフローエアインテークの装着などを行い、性能を向上させました。
過酷なラリーに対応するため、足回りも強化されています。フロントとリアのサブフレームを一新したほか、エンジンマウントとトランスミッションマウントをアップグレード。また、ドアのシルカバーを外し、アンダーボディプロテクションを装備しています。
もちろん、FIA規格のフルロールケージも装備。「レースに最適なシートポジション」を実現するために純正のシフトレバーの位置が変更され、代わりにステアリングコラムのパドルシフトが装着されており、レーシングマシンのようなレイアウトになっています。レーシングシート、カットオフスイッチ、ポリカーボネート製ウインドウ、6点式レーシングハーネスなども標準装備。
デザイン面では、カスタムメイドのフロントバンパーとグリル、ルーフスポイラー、ワイドフェンダー、フロントとリアのウィングシールドを備えています。ホイールは特注の18インチを採用し、太いオールテレーンタイヤを装着。ほかにもラリー仕様の泥除け、消火器、暗闇での視認性を高めるLEDドライビングライトなどのラリー装備を充実させています。
ジャガー・ランドローバー・スペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)のマイケル・ヴァン・デル・サンデは、次のように述べています。
「ボウラー社の伝説的なラリーの専門知識と当社の技術サポートにより、非常に優れた能力を持つディフェンダーが競技用マシンに生まれ変わりました。この挑戦は、最も過酷な条件の中でディフェンダーの耐久性を証明することになるでしょう」
この競技車両は、8月6日から8日にかけて開催される2021年アイスランド・ヒル・ラリーで一般公開されます。また、2022年3月には本命のボウラー・ディフェンダー・チャレンジ・シリーズが開始される予定です。
車両本体とチャレンジ・シリーズへの参加資格、ドライバー・トレーニング、車両サポートを含む価格は、99,500ポンド(約1,500万円)からとなっています。
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