ヒュンダイの最新EVクロスオーバー、米国上陸 『アイオニック5』 外部給電も可能

ヒュンダイは、新型EVクロスオーバー『アイオニック5(IONIQ 5)』の米国仕様を発表しました。2月に公開されたこのクルマは、ヒュンダイの新プラットフォーム「E-GMP」を採用しており、リバースチャージ、AR機能、2年間の無料公共充電サービスの提供などが盛り込まれています。

ヒュンダイは、米国で充電インフラを手がけるエレクトリファイ・アメリカ社と協力して、米国内のDC急速充電器を利用できるようにしています。アイオニック5では購入(またはリース開始)から2年間、エレクトリファイ・アメリカの設備で30分間の充電を無制限に受けることができます。

ヒュンダイ『アイオニック5』の米国市場向けリリース

また、今年末までに800以上の充電ステーションが設置されることになっています。ヒュンダイによると、350kWの充電器では18分で10~80%の充電が可能とのこと。

E-GMPプラットフォームで興味深いのは、400Vと800Vの充電に対応している点です。標準では、アイオニック5はスピードと効率を重視して800Vで充電を行いますが、400Vしか利用できない場合でも、アダプターを使わずに切り替えることができます。家庭にあるようなレベル2の充電器であれば、10.9kWのオンボード充電器を使って7時間以内にフル充電が可能とされています。

航続距離目標は最大480km(EPA)

米国市場向けに導入されるバッテリー容量は、77.kWhの1種類のみ。ヒュンダイによると、EPA(米環境保護庁)サイクルでの航続距離は、シングルモーターの後輪駆動モデルで約480kmを目標としているようです。デュアルモーターを搭載した全輪駆動モデルでは約430km、全輪駆動かつフル装備の最上位モデルでは約390kmが目標とのこと。全モデル共通で最高速度は185km/hに制限され、けん引能力は最大680kgです。

後輪駆動モデルは、最高出力255hp/168kW、最大トルク350Nmを発揮します。全輪駆動モデルでは最高出力320hp、最大トルク632Nmとなり、0-97km/h加速を5秒以下で達成します。

スポーツカー並みの加速力ですが、停車しているときにも、そのパワーは役に立ちます。アイオニック5はV2L(路車間)給電に対応しており、120VのACアダプターから最大1.9kWの電力を外部に供給します。

2022年モデル カラースキームと仕様

米国仕様では、ボディカラーとして、ファントムブラック(パール)、サイバーグレー(メタリック)、アトラスホワイト(ソリッド)、デジタルティール(グリーンパール)、ルシードブルー(パール)、シューティングスター(グレーマット)の6色が用意されています。

インテリアは、オブシディアンブラック・モノトーン、ダークペブルグレー/ダブグレー、ダークティール/ダブグレーの3色から選択できます。ルーフは1枚の大きなガラスパネルです。

外観はコンパクトに見えますが、ホイールは22インチで、室内はフォード『マスタング・マッハE』やフォルクスワーゲン『ID.4』よりも大きいとされています。トランク容量は770Lで、リアシートを畳むと1,680Lになります。リアシートは最大で135mm前方にスライドし、リクライニングも可能です。

センターコンソールも同様に、前後に140mm移動できます。このコンソールには、カップホルダー、15Wワイヤレス充電パッド、USBポートが装備されており、中には財布やバッグを入れることができます。また、12インチのデジタルメーターの左側には、冷蔵庫のドアのようにメモや写真を貼り付けることができるマグネットボードが設置されており、奇妙ながらも個性的です。

ヘッドアップディスプレイは、AR機能によりドライバーの前方にナビゲーションの指示などを投影します。一方、センターディスプレイは12インチのタッチスクリーンで、Android AutoとApple CarPlayに対応しています。ナビゲーションでは、近くの充電器と、現在の充電量で走行可能な距離を表示します。さらに、充電、食事、駐車場などの料金支払いを車内のインフォテインメント・システムから行うことができます。

また、アダプティブ・クルーズ・コントロールとレーン・キーピング機能を持つ運転支援システム「ハイウェイ・ドライビング・アシスト2」を搭載。ウィンカーを操作すると、その方向への車線変更をサポートしてくれます。ヒュンダイによると、「スマート・クルーズ・コントロール」システムにより、車間距離などドライバーの運転スタイルを学習し、その積極性や慎重さを模倣するとのこと。

米国では、どのヒュンダイ・ディーラーでもアイオニック5を買えるというわけではありません。ヒュンダイによれば、当初はゼロ・エミッション化を促進しているカリフォルニア州をはじめ、17の州で販売される予定であるといいます。2022年以降は販売エリアをさらに拡大するとされています。

価格はまだ発表されていませんが、ヒュンダイは車両価格、保険料、メンテナンス費をまとめて月々の定額料金で提供するサブスクリプションも検討しているようです。

林 汰久也

愛知県在住29歳/ハウスメーカーの営業を経て、IT系ベンチャーのメディア事業に参画。2020年よりフリーのライターとして活動開始/愛車遍歴:マツダ『RX-8』⇒シトロエン『C4』⇒スバル『フォレスター』&ホンダ『クロスカブ50』/ゲームはPS派だが、最近ゲーミングPCが欲しいと思っている。

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