シボレーの『コルベットC4』をベースにした、「キャラウェイ・スレッジハンマー(Callaway Sledgehammer)」というコンプリートカーをご存知でしょうか。1987年に発表され、シボレーのオプションとして設定されていた希少なモデルで、特別なエアロパーツとツインターボのV8エンジンを搭載していました。その1台が今、オークションにかけられて注目を集めています。
キャラウェイ・カーズはコネチカット州に拠点を置く会社で、主にシボレーをベースとしたコンプリートカーを手掛けています。1987年に開発したコルベット・スレッジハンマー(1988年モデル)が評判を呼び、同社は世界で最も優れたコルベット・チューナーの1つとしての地位を確立しました。
現存するスレッジハンマーの1台は、キャロウェイ社の創業者であるリーブス・キャロウェイ氏が所有していました。キャロウェイ氏は1988年、オハイオ州にあるテストコースにスレッジハンマーを持ち込み、そのパフォーマンスを試したところ、7.5マイル(12km)のオーバルトラックで最高速度409.9km/hを記録し、当時の速度記録を更新してしまいました。
まさにその1台が、ヴィンテージカーなどを取り扱うオークションサイト(Bring a Trailer)にて競売にかけられているのです。入札価格は急速に上昇しており、初期の段階で100,255ドル(約1,100万円)だったのが、記事執筆時点で425,476ドル(約4,650万円)となっています。
最高出力880馬力、最大トルク1,046Nmを発生する5.7LツインターボV8エンジンは、特注のハンドメイド品。これに6速マニュアル・トランスミッションが組み合わされます。そのほかにも、セレクティブ・ライドコントロール・サスペンション、5点式ハーネス、ロールバー、ダイマグ製マグネシウムホイール、センターマウントの4本出しエキゾースト(ステンレス製)など、キャラウェイ独自のカスタムが施されています。
この個体は最高速度を記録した後、30年以上もの間、空調管理された博物館のような環境で保管されていたため、内外装ともにきれいな状態を保っています。車両本体の他にも、製造過程を詳細に記録したレポート、無事故証明書、キャラウェイのスペック表、ウィンドウステッカーなどがオークションに含まれています。
コルベットの歴史の一部を手に入れたい方は小切手を用意しましょう。もし日本で落札した方がいれば、ぜひご一報ください。スレッジハンマーの咆哮を聞いてみたいものです。
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