ドバイの富裕層にブガッティの「ミニカー」納車 空港内で使われる贅沢なおもちゃ

リトル・カー・カンパニー社は、限定モデル「ブガッティ・ベイビーII」の納車を開始しました。画像にあるオレンジ色のベイビーIIは、500台のフルオーダーメイド車両の最初の1台として、ブガッティを長年所有し、ドバイ近郊のアル・マクトゥーム国際空港のプライベートジェットターミナルを運営する顧客のもとに届けられました。

ドバイ在住のオーナーによると、このオレンジ色のベイビーIIは、空港のVIPセクションへのプライベートな移動に一生を費やすといいます。頻繁に飛行機を利用する富裕層にとっては、「なぜそれを思いつかなかったのか」と思うようなアイデアなのでしょう。

リトル・カー・カンパニー『ブガッティ・ベイビーII』 オリジナルの『タイプ35』のデザインを忠実に再現

リトル・カー・カンパニー社のCEOであるベン・ヘドリーは、次のように語っています。

「ブガッティ・ベイビーIIは、お客様の仕様に合わせて愛情を込めて手作りされているので、当社のワークショップから出荷される車両は、まさに世界に1台だけのものです」

ブガッティ・ベイビーIIは、ブガッティのアイコンでもある『タイプ35』を3/4スケールで再現したものです。ブガッティの創業110周年を記念して、3つのバージョンが用意されています。ベースモデルは、コンポジットボディに1.4kWhのバッテリーを搭載し、価格は36,600ドル(約400万円)から。画像の車両は「ヴィテッセ」モデルで、カーボンファイバー製のボディに2.8kWhのバッテリーを備え、53,000ドル(約580万円)という価格になっています。

リトル・カー・カンパニーは画像のベイビーIIのほか、さまざまな「ペダルカー」を手掛けている。

ヴィテッセにはブガッティ『シロン』のような、いわゆる「スピードキー」があり、これを使ってより多くのパワーを引き出すことができます。上位モデルの「ピュール・サン」も、同じスピードキーを装備していますが、カーボンファイバーではなく、手作業で成形されたアルミニウムのボディシェルを採用しています。価格はなんと71,400ドル(約780万円)からで、テスラ『モデル3』の最上位モデルよりも高額です。

ブガッティ・ベイビーIIは全モデル後輪駆動で、リミテッド・スリップ・ディファレンシャルと高性能ブレーキを備えています。通常の走行モードでは、モーターの出力は1.3馬力で、最高速度20km/h。ヴィテッセとピュール・サンに搭載されているスピードキーを押すと、モーターは13.4馬力を発揮し、最高速度は68km/hに達します。0-97km/h加速を6秒以下で走り抜け、スポーツカー並みの加速力を誇ります。

また、ベルギーのブガッティ・コレクターにもピュール・サンが納車されたとのこと。このコレクターが所有するオリジナルのタイプ35に合わせて、ノクターンブラックにレザーという組み合わせで仕上げられ、アルミニウム製のボディは200時間以上かけて制作されたようです。

林 汰久也

愛知県在住29歳/ハウスメーカーの営業を経て、IT系ベンチャーのメディア事業に参画。2020年よりフリーのライターとして活動開始/愛車遍歴:マツダ『RX-8』⇒シトロエン『C4』⇒スバル『フォレスター』&ホンダ『クロスカブ50』/ゲームはPS派だが、最近ゲーミングPCが欲しいと思っている。

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