フォルクスワーゲンの米国部門は、新型EV『ID.4』で18日間、6,700マイル(約10,800km)の大陸横断ドライブを実施し、航続距離に対する不安感の低減を図っています。この旅では、3月中旬にニューヨークを出発し、3月30日にカリフォルニア州サクラメントまで走行しました。
フォルクスワーゲン・オブ・アメリカの電動モビリティー担当ディレクターであるダスティン・クラウスは、「今回のドライブでは、少しの計画性があれば、EVで長距離を走ることは簡単だということを証明できました。ID.4は完璧なパフォーマンスを見せてくれました。今回の旅で、EVとEV用充電ネットワークの準備が整っていることを再確認できたと思っています」と述べています。
ドライブに参加したID.4プロには、201馬力と309Nmのトルクを発生するリアマウントの電気モーターが1基搭載されています。82kWhのバッテリーを採用しており、EPA(米国環境保護庁)の評価では1回のフル充電で最大402kmの走行が可能とされています。
6,700マイルの行程において、32か所の充電ステーション「Electrify America」を利用したほか、スタッフが宿泊したホテルでも一晩中充電を行いました。通常のガソリン車でニューヨークからカリフォルニアまでドライブすると、1日8時間の走行で通常5日間かかります。寄り道や観光を考慮すると、南部のルートを14〜16日程度で走りきることができます。
Electrify Americaは米国最大のDC急速充電ネットワークで、ワシントンD.C.からロサンゼルス、ジャクソンビルからサンディエゴまで、数多くの充電ステーションを備えています。現在、将来の需要に対応するためにサービスを拡大しており、2021年12月までに800か所の充電ステーションと3,500台のDC急速充電器を設置する予定です。ID.4で急速充電を利用すれば、40分以内に5%から80%まで充電可能です。
ID.4プロの米国価格は39,995ドル(436万円)からで、最大7,500ドル(81万円)の税控除が受けられます。テスラ『モデルY』の方が速く、航続距離も長いのですが、ID.4の方が手頃な価格設定となっています。
最大302馬力を発揮するAWD仕様は43,695ドル(476万円)から。今年後半に登場するID.4 1stエディションは、43,995ドル(480万円)からとなっています。ID.4の全モデルは、Electrify Americaの急速充電を3年間無料で利用することができます。
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