韓国ヒュンダイは、エンジン故障の恐れがあるとして、米国で約13万台のリコールを計画していると発表しました。12月初め、ヒュンダイと同社傘下のキアは、エンジンの出火に関するリコールをめぐって、合計2億1,000万ドル(218億円)の罰金を科せられたばかりです。
リコールの対象となるのは、2012年モデルのヒュンダイ『サンタフェ』、2015年モデルと2016年モデルの『ヴェロスター』、2011~2013年モデルと2016年モデルの『ソナタ・ハイブリッド』の一部。
この3車種が搭載する2.4L、2.0L、1.6Lの各エンジン(シータ2)は、製造上の問題により、コンロッドベアリング(コンロッドの軸受け)が摩耗してエンジンに不具合を生じさせる可能性があるとのこと。
コンロッドベアリングが摩耗すると、コンロッドとピストンがエンジンブロックに穴を開け、高温のオイルが放出されることで火災を引き起こす危険性があります。摩耗の原因は製造時に生じた加工屑にあるとされています。
ヒュンダイは、影響を受けた車両の所有者に対して、エンジンから生じる異常なノッキング音や、警告灯が点灯していないかどうかを確認するように伝えています。今回のリコールは、2019年から行われてきたヒュンダイと米道路交通安全局(NHTSA)による協議の結果で、同局はエンジンの故障や火災の公開調査を行い、罰金とリコールを促しました。
米国ではNHTSAに対し、同エンジンに関する苦情が3,100件以上寄せられているとのこと。うち103人が負傷し、1人が死亡する事態にまで発展しています。ヒュンダイは1月末にリコールの通知を行う予定で、エンジンを点検し、ベアリングが損傷している場合は交換するとしています。また、エンジンの異常を検知するノックセンサーシステムを全車に搭載します。
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