フォードの高性能モデルに与えられる「マッハ1」の称号が、新型マスタングにて復活します。同様にマッハの名がつけられた電動クロスオーバー「マスタング・マッハE」とは異なり、伝統的なV8エンジンを搭載したマッスルカーです。
フォードが最初にマッハ1の称号を使ったのは、1968年8月にデビューした1969年モデルのマスタング(第2世代)でした。マットブラックのピンストライプとエアスクープをボンネットに備え、フォードが「スポーツスラッツ(SportSlats)」と呼ぶリアウィンドウルーバーをアップグレード。4種類のV8エンジンが用意され、最も大きいものでは7.0Lという大排気量を誇りました。
これ以降、マッハ1の称号はマスタングのハイパフォーマンスグレードにつけられるようになりました。80~90年代に一旦廃止された後、2004年モデルのマスタングで復活。第4世代のマッハ1では、オリジナルのデザインのディテールに加え、新しいハンドリングサスペンションシステムや大型ブレーキなどの変更が加えられています。
ベースとなるマスタングは数十年の間に変化を続けてきましたが、マッハ1の位置づけは変わっていません。今、フォードは再びそれを起動させようとしています。先日、同社は2021年モデルの新型マスタングにマッハ1が設定されることを明らかにしました。
詳細は今のところ不明です。現時点で分かっているのは、5.0L V8エンジンを搭載し、マスタングGTよりもさらにハイパフォーマンスだということです。フォードのグローバルディレクターであるデイブ・ペリキャク氏によると、「より高レベルのパワー、精度、コレクタビリティを求める筋金入りのマスタング愛好家に捧げる」ことを意図しているとのこと。
フォードが公開した新型マスタング・マッハ1の画像には、まさにサーキットで行われているテスト走行の様子が映し出されています。フロントとリアには当然ながらカモフラージュが施されていますが、フロントグリルの大きな円形のインテーク、大型リアスポイラー、そして本格的なブレンボ製ブレーキの存在は明らかです。
伝統を守る姿勢はインテリアにも表れるはずで、ホールド性の高いスポーツシートなどを装備するものと思われます。既存のデジタルクラスターにも新しいグラフィックが用いられる可能性が高いです。
マスタング・マッハ1の発売時期や性能などは明らかにされておらず、またそれらの情報がいつ頃公表されるのかもわかっていません。ただ、今年の後半には詳細が明らかになると思われます。
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