未開の地へ社員旅行!35人乗りのオフロードバス「Praetorian」

黄色のボディカラーに惑わされないように。一見するとアメリカのスクールバスのように見えるかもしれませんが、この「Praetorian(プレトリアン)」は不整地や荒れた地形でも走破できるオフロードバスです。製作したのは、チェコ共和国・プラハに拠点を置くTorsus社という自動車メーカー。この不屈のTorsus Praetorianは先日、レッド・ドット賞2020のプロダクトデザイン部門を受賞しました。隣国スロバキアのデザイン会社Werkemotionとの提携によりデザインされたPraetorianは、世界初の4×4オフロードバスでもあります。

確かに、Praetorianは学校に通うにはちょっとやり過ぎです。しかし、この筋金入りのオフロードバスは、35人の乗客(および機材)を乗せて、過酷な道路状況を乗り切るために考案されました。MAN社製のTGMトラックのシャシーを採用し、最低地上高15.7インチ(400mm)というグランドクリアランスを実現しています。また、パラボリックリーフスプリング(前後)、パワステ、大容量250Lの燃料タンクを装備しています。

Praetorianは発展途上国における輸送の問題を解決するために発案された。人員・機材を載せ未舗装道路を走行できるオフロードバスは世界初という。

パワートレインには、最高出力240馬力/最大トルク925Nmを発生するMAN社製6.9L ディーゼルエンジンを搭載。トランスミッションは、これまたMAN社製のデフロック付きセミオートマチックを採用しています。エンジンで発生したパワーはこのトランスミッションを介し、10穴のオフロードホイールとミシュランのオフロードタイヤを装着した4輪すべてに供給されます。岩場、砂地、雪、泥の上を走破できるバスは、このPraetorianの他にありません。

車名の「Praetorian」は護衛隊・親衛隊を意味するチェコ語が由来。カラーや装備によってはミリタリースタイルにも仕上げられそうだ。

あらゆる部分が最大限のタフネスを追求して作られています。グラスファイバー製のボディには、LINE-X(ライン・エックス)の強固なコーティングが施されており、こすれ・傷・腐食から車を保護します。

キャンバー角もしっかり確保されているため急斜面でも問題ない。日本ではマイクロバスのオフロード版として、山間の観光地などに需要があるかも。

マッドな外観とは裏腹に、インテリアは家庭的で快適です。運転席にはエアシートとバックビューカメラを装備。また、35席すべてに3点式シートベルトと携帯用ライトを用意しています。ビルに使われるようなセントラルエアコンを備える他、自動ドア(ステップ付)、着色した窓、強化フロア、DVDエンターテインメントシステムも標準装備です。もちろん高度なカスタマイズも可能で、キッチンのシンクをはじめ、さまざまな設備を取り付けることができます。

何よりもわくわくさせられるのは、鉱山用、消防車、オーバーランダー、警察車両など幅広い用途に対応できることでしょう。チェコの地形は山脈、河川、森林、丘陵地帯など変化に富んでいますが、Praetorianであればどこにでも駆けつけることができるはずです。価格設定を公表ていませんが、ある情報筋によれば約15万4000ドル(1,651万円)とのこと。次の社員旅行は、Praetorianに乗ってキャンプなどいかがでしょうか?

林 汰久也

愛知県在住 28歳。ハウスメーカーの営業を経て、ITベンチャー企業のメディア事業に参画。現在は退職し、フリーのライターとして活動中。マツダRX-8、シトロエンC4を乗り継ぎ、現在は2010年式スバル フォレスターに落ち着く。

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