軽自動車より高い1/8スケールのロールス・ロイス「カリナン」

ロールス・ロイスが新しいモデルを発表しました。1/8スケールのミニチュアSUV「カリナン(Cullinan)」です。ミニチュアといっても、“おもちゃ”とは呼べないほど精巧に作られており、そのディテールのレベルの高さには驚かされます。このカリナンは手作業で製作され、コンパクトカーや軽自動車と同じくらい(あるいはそれ以上)の値段で買うことができます。

可能な限り実車に近づけるべく、1,000個以上のパーツが使われており、さまざまなギミックが秘められています。ドアが開くのはもちろん、ボンネットやトランクも開閉可能です。ボンネットの中には6.75L V12ツインターボエンジンもしっかりマウントされています。

ドアを開けるとトレッドプレートが点灯するという芸の細かさには驚きを隠せません。ドアに収納された傘まで再現されています。また、塗装にもこだわっており、実車のカリナンと同じく手作業で施されているほか、仕上げのポリッシュ加工も行われます。ボディ側面を流れるコーチラインも手塗りです。

インテリアでも、ヘッドレストの刺繍やシートのパイピング及びステッチ、ウッド仕上げなど、実車と同じ素材を使用しています。これがロールス・ロイスにとって、遊び半分の気軽なプロジェクトではないことがよく分かります。1:8スケールのミニチュアでありながら、製作には450時間もの時間を要するとのこと。これは実車の製造にかかる時間の約半分に及びます。

前述の通りすべて手作業で組み立てられていく製品なので、相応の価格設定となっています。このミニチュア・カリナンは、タングステンのボディカラーとアークティックホワイトの内装色を選んだ場合、17,100ドル(183万円)となっています。また、4万色から好きな組み合わせを選べるオーダーメイドバージョンも設定されており、そちらは約27,360ドル(293万円)です。トヨタの「ヤリス クロス」を実車で買えそうな金額ですね。

参考までに、トヨタのコンパクトハッチバックは平均約17~18時間かけて製造されるようです。1/8のレプリカと、実物のコンパクトカーがほぼ同じ価格で売られているというのは何とも不思議な世の中です。ロールス・ロイスは、自宅に居ながら愛車を楽しむことができるよう、今回の“ニューモデル”を発表したといいます。

ロールス・ロイス初のSUVであるカリナンは、「ファントム」と同等の豪華さを有しながら、その見た目とは裏腹に高いオフロード性能を発揮します。その素晴らしい世界観を、室内で味わうことができる1/8スケールのミニチュアです。

林 汰久也

愛知県在住29歳/ハウスメーカーの営業を経て、IT系ベンチャーのメディア事業に参画。2020年よりフリーのライターとして活動開始/愛車遍歴:マツダ『RX-8』⇒シトロエン『C4』⇒スバル『フォレスター』&ホンダ『クロスカブ50』/ゲームはPS派だが、最近ゲーミングPCが欲しいと思っている。

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