仕事や家事がひと段落つき、コーヒーのお供につい甘いお菓子に手が伸びてしまうのには、はっきりとした理由が明らかになりました。コーヒーにデザートが合うのには、甘い香りが増幅されるというものです。これは、デンマークにあるオーフス大学が150人以上のコーヒー愛飲者を対象に、コーヒーがどのように味や匂いに影響するかを調査したところ、コーヒーを飲むと、甘味に対する認識が高まるだけでなく、苦味に対する認識も低下することが分かりました。
定番のコーヒー味のスイーツには理由があった
この研究では、カフェイン入りとカフェイン抜きの両方のコーヒーを飲む合計156人に参加してもらいました。参加者はコーヒーを飲む前と飲んだ後の両方で味覚と嗅覚をテストされ、匂いに影響はないものの、コーヒーが味覚を変化させることが明らかになりました。
研究者らは、カフェインの有無にかかわらず、コーヒーは参加者の甘味センサーの感覚を高め、デザートなど甘味をより甘く感じさせると指摘しています。このことは、コーヒーがなぜチョコレート、甘いパン、スイーツやデザートとセットになっているかを説明することができるようになります。
肥満治療や糖尿病の画期的救世主になる日が来るかも
不思議なことに、研究者らはコーヒーの苦味が甘味の知覚を高め、苦味の知覚を押さえられる可能性が高いと述べています。ダークチョコレートのようなコーヒーと似た苦みのあるものを食べたとしても、コーヒーによって風味の特徴が抑えられ、最終的には甘味が増します。
アーフス大学のAlexander Wieck Fjaestad准教授は次のように述べている。
「この分野での研究が進めば、食品添加物として砂糖や甘味料の使用を抑える事が出来るかもしれない。コーヒーの成分によって糖類を控える事が出来れば、お菓子のみならず、食事の中で糖を控える事ができ、なおかつカロリーを減らすことが出来るのではないかと考えています。そうすれば、現在過体重や糖尿病で苦しんでいる人にとってグッドニュースになるでしょう。」
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