その起源は全く不明ながら、世界中で風習化されたエイプリルフール。4月1日だけは嘘をついても良いという風習に習って米Googleは 毎年エイプリルフールを企画してきました。しかし、今年は新型コロナウイルスが猛威を振るう現状に配慮しエイプリルフール企画をしないことが判明しました。
Googleは最近の深刻な状況下では、「いたずら」でふざけている場合ではないと判断したようです。Business Insider が入手した同社のマーケティング部問のトップを務めるLorraine Twohill氏が各部門のマネージャーに宛てたEメールでは、「今、私たちにとって最も重要なゴールは人々の助けとなることです。エイプリルフールは来年もやってきます。ジョークは来年の4月にとっておきましょう。」と綴られ、社外向けだけでなく社内向けも含め、すべてのエイプリルフール企画を中止するよう指示しています。
Googleは長年、Google検索画面のDoodle、GmailやGoogle Mapでエイプリルフール企画を実行してきましたが、その中にはユーザーに受け入れられなかった悪ふざけもあります。2016年のエイプリルフールにGmailに仕込んだ「いたずら」機能の「マイクドロップ」はその一例です。マイクドロップとは、スピーチやトークを終えた人がわざとマイクを床に落とし、「決まったぜ!」「もう何も言うことはない」という自信に満ちた態度を表す行為。2016年のエイプリルフールでは、Gmailのメール「送信」ボタンの横にこの「送信+マイクドロップアイコン」ボタンが設けられ、このボタンをクリックすると、映画「怪盗グルー」のキャラクターであるミニオンがマイクを落とすGIFが添付されたメールが送信されるという「いたずら」を企画しました。このメールを受け取った人は、受け取ったメールに返信してもメールが送信されず、送ったつもりの重要なメールが届かないという事故が多発し、ユーザーから苦情が殺到しました。
暗い雰囲気の今こそ、世の中は心を明るくしてくれるジョークを必要としている気もしますが、2016年の事故から、ジョークがいつも受け入れられるわけではないという教訓を覚えたGoogle。今年のエイプリルフールは、エイプリルフールのジョークは見送り、厳粛ムードで迎えるようです。
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