深緑色のベントレー『ベンタイガ・ハイブリッド』 マリナーによる1台限りの特注車両 

上海のどこかに、2021年モデルのベントレー『ベンタイガ・ハイブリッド』のワンオフモデルを手にして、裕福な同業者たちを羨ましがらせている中国人バイヤーがいます。中国文化において、純粋さ、希望、再生、調和、成長を象徴する色であるグリーンからインスピレーションを受けたこの「上海エディション」は、ベントレーのビスポーク部門マリナーの精緻なクラフツマンシップによる世界で1台だけのベンタイガです。

ツインターボの3.0L V6ガソリンエンジンと、1基の電気モーターを搭載するベンタイガは、ベントレーとしては初めてV6を採用していますが、W12エンジンやV8エンジンを搭載した兄弟車と比べても遜色ありません。最高出力443馬力、最大トルク700Nmの組み合わせで、0-97km/h加速5.2秒、最高速度254km/h、21.2km/lの燃費を実現しており、超高級SUVとしては悪くない数値となっています。

また、ハイブリッド車なので、17.3kWhのバッテリーを搭載し、26kmのEV走行が可能です。航続距離の長い完全EVのベントレーがショールームに登場するには、少なくとも2025年まで待たなければなりませんが、ベンタイガ・ハイブリッドは航続距離そのものが目的ではありません。純粋なガソリンエンジンのみを搭載したモデルよりも静かに走り、さらに700Nmのトルクは低い回転数から発生するため、加速力も見劣りしません。

今回のワンオフモデルには、英国の田園地帯である湖水地方からインスピレーションを得たビリジアン塗装が施されています。このカラーは、マリナー独自のアンバーとゴールドの斑点が入ったダークエメラルドとなっています。追加の特注装備としては、ビリジアングリーンのアクセントが添えられた22インチホイールや、コンセプトカーからインスピレーションを得た幾何学的デザインのフロントグリルなどがあります。

ドアを開けると、イルミネーション付きのトレッドプレート、グリーンのパネル、ホワイトのステッチが施された甘美なカンブリアングリーンのシートが現れます。また、センターコンソールにはドリンククーラーが設置されており、手作りのカンブリアクリスタル製フルートグラスが2つ付いています。

この特注のベンタイガ・ハイブリッドは、今年4月に開催される上海モーターショーのセンターステージに登場します。

林 汰久也

愛知県在住29歳/ハウスメーカーの営業を経て、IT系ベンチャーのメディア事業に参画。2020年よりフリーのライターとして活動開始/愛車遍歴:マツダ『RX-8』⇒シトロエン『C4』⇒スバル『フォレスター』&ホンダ『クロスカブ50』/ゲームはPS派だが、最近ゲーミングPCが欲しいと思っている。

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