スポーツカーとSUVで非常に好調なポルシェは現在、完全電動のスポーツカー『タイカン』の売上に期待を寄せていますが、最も象徴的なモデルはやはり『911』です。ファンやメディアの間では、完全電動化(EV化)された911の噂が飛び交っていましたが、ポルシェのCEOであるオリバー・ブルーメはその噂を完全に否定しました。ポルシェは今後しばらくは燃焼エンジンを搭載した911の製造を続けると述べています。
ブルーメCEOは最近のインタビューで、911はアイコンであり、ポルシェは今後も内燃機関での製造を続けると発言しました。おそらく、それは伝統的なフラット6を維持することを意味していると思われます。また、ブルーメは、もしポルシェが完全EVの911を製造することになった場合、パッケージングに大きな問題があると指摘しています。
911はリアエンジンのスポーツカーなので、EVにすると、電気モーターとバッテリーの重量がリアにかかり、非常に運転しにくいクルマになってしまいます。そのため、ブルーメによれば、少なくともこの10年間は燃焼エンジンを搭載し続けることになるといいます。
しかし、911がハイブリッド化されるのは現行世代になりそうです。ブルーメによると、911は「非常にスポーティなハイブリッド化」が検討されているといいます。ブルーメは、ポルシェはすでにそのコンセプトの開発に取り組んでいると述べ、『919』と同様のシステムを採用することを示唆しました。ハイブリッドシステムを搭載した919は、ル・マン24時間レースで3連覇を達成しました。
一言で言えば、この10年で911にはハイブリッド仕様は登場しても、完全なEV仕様は登場しないということになるでしょう。911の購入者の中には、完全なEV化を望む人もいるでしょうが、それは次の世代になってからのことになりそうです。
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