米国のトランプ前大統領は、2024年までに人類を再び月に送るという「アルテミス計画」を掲げていました。新政権が発足したことで、これからNASA(米航空宇宙局)は同計画について再評価を行いますが、2024年の期限は延期される可能性が浮上しています。
米国のニュースメディア「Politico」が報じたところによると、NASAのスティーブ・ユルチク臨時長官は、2024年という期限が実現可能かどうかをNASAのチームが判断するのに2~3か月かかるだろうと述べたといいます。つまり、今年の夏頃には計画が延期されるかどうかがわかるようです。
有人による月面着陸はNASAに大きな負担を強いるもので、当時のブライデンスタイン長官は、目標達成のためにできる限りのことをすると発言していました。しかし、当初計画されていたよりも数年早い2024年が目標として定められたため、「達成不可能」との声も上がっていました。
このミッションには数百億ドルの費用がかかると予想され、ロケットをはじめとする膨大なハードウエアの開発が必要となります。NASA自身も、数か月前に報告書の中で、2024年の目標達成は難しいだろうと指摘しています。
NASAのアルテミス計画で重要な役割を担うのが、月周回有人拠点「ゲートウェイ」です。ゲートウェイは月面前哨基地として、月に向かう飛行士のための居住スペースなどを持ちますが、同時に通信システムとしても機能し、様々な無人月面ミッションをサポートする予定です。しかし、これも2024年までには完成しないと予想されています。
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