フォードとフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の一部の生産工場が、半導体不足のため一時停止を余儀なくされていると報じられています。フォードはケンタッキー州のルイビル組立工場を1週間停止しており、FCAはカナダのオンタリオ州にあるブランプトン工場と、詳細不明の工場1か所を停止しています。半導体不足の影響はトヨタや日産、ホンダにも及んでいます。
ルイビルの組立工場では、フォードがSUVの『エスケープ』とリンカーン『コルセア』を生産しています。FCA はブランプトン工場で クライスラー『300』、 ダッジ『チャージャー』、『チャレンジャー』を生産。具体的にどのような種類の半導体が不足しているのかは、現時点では謎です。
報道によると、フォードの広報担当者は半導体サプライヤーの特定は避けつつ、工場の一時的な停止を認めたとしています。新型コロナウイルスの影響による半導体不足が原因で、工場の一時停止を余儀なくされた自動車メーカーはフォードとFCAだけではありません。
日産は1月8日、主力コンパクトカー『ノート』の減産(5,000台規模)を発表しましたが、それがいつまで続くのかは明らかになっていません。ホンダも減産に踏み切りました。トヨタはテキサス州の工場でピックアップトラック『タンドラ』の減産を発表。ほかの車種にも対象が広がる可能性があります。
主に中国の生産施設が稼働を停止したことで、自動車メーカーのほかにも電子機器メーカーなどさまざまな産業に影響を与えています。中国以外の生産施設でも、労働者の減少や工場の操業停止による部品不足が発生しています。
自動車製造業は、新型コロナウイルスの影響による長期の操業停止から回復を試みています。以前には、パンデミックの影響で体調を崩した人や医療従事者を支援するために、人工呼吸器やマスクなどの医療製品の製造も行われていました。
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