米国の半導体メーカーのQualcomm(クアルコム)は、次世代型のオーディオチップセットを発表しました。ワイヤレスに対応した「QCC514x」と「QCC304x」は、アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能、省電力化、AIアシスタントのサポートなどの機能を搭載する見込み。これらを搭載した製品は、早ければ2020年第2四半期に登場する予定です。
「aptX Adaptive」をサポートしたチップセット
ワイヤレスイヤホン市場を多く占めるのは、Qualcommのチップセットを搭載したイヤホンです。しかし、シェアはAirPods Proを始めとするApple製品です。そこで、QualcommはAppleに対抗するために、次世代型のオーディオチップセットを発表しました。
「QCC514x」と「QCC304x」の2種類が発表されており、どちらもANC機能や省電力化をサポートしています。また、Qualcommの独自技術である「TrueWireless Mirroring」機能を搭載し、左右どちらかのイヤホンを個別で使用することができます。さらに、ハイエンドなコーデック「aptX Adaptive」をサポートするようです。
ANC機能に関しては、複数のフィルターセットを用意し、メーカーがそれらを切り替えられるように対応するようです。
フラッグシップチップセット「QCC514x」
今回発表された片方の「QCC514x」はフラッグシップモデルのチップセットになっており。 Amazon AlexaやGoogle Assistant などのAIアシスタントの音声起動や、メーカーが独自にカスタマイズできるデュアルDSPをサポート。それにも関わらず省電力になっており、65mAhのバッテリーで最大13時間のリスニングができるようです。
廉価モデルのチップセット「QCC304x」
もうひとつの「QCC304x」は手頃な価格のチップセットになっています。DSPのカスタマイズはできず、いくつかの設定から選べるようになっています。また、AIアシスタントの起動は音声ではなく、プッシュボタンで行うようです。
製品は2020年第2四半期に登場予定
今回発表された「QCC514x」と「QCC304x」は、現時点ではBluetooth 5.2をサポートしていません。しかし、Qualcommの音声・音楽・ウェアラブル担当のJames Chapman(ジェームズ・チャップマン)氏によると、早ければ年内に搭載するようです。
ふたつのチップセットは、早ければ4月からメーカーに出荷され、これらを用いた製品は2020年第2四半期に登場する予定です。QualcommがAppleの牙城を崩せるかどうか、これから注目です。
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