つい先日、ソフトウェア仮想化会社であるCorelliumが「Project Sandcastle」をリリースしました。これは、古いiPhoneにAndroidをインストールして動かすことができるソフトウェアです。現時点で、iPhone7、iPhone7 Plusに対応。誰でもインストールすることができます。
Androidのようには動かない
iPhoneでiOSとAndroidを動かすという夢のような取り組みは、実際に現実となりました。しかし、完璧に動作するとはまだ言えないようです。例えば、多くのハードウェア的な動作は、ソフトウェアをサポートしていません。マルチタッチは動くものの、カメラやBluetoothには対応していません。
完全に成功しているかと言われると、そういうわけではないようです。
OSとハードウェアを完全にコントロールするAppleへのアンチテーゼ
しかし、完全に動かすことがCorelliumの最終的な目的ではありません。
Corelliumの取り組みは今に始まったことではありません。iPhoneがリリースされた頃から、こうした対Appleへのアンチテーゼは始まっていました。その証拠に、現在、CorelliumはAppleに訴訟を起こされています。そんな中、今回の「Project Sandcastle」をリリースしているあたり、明らかに反骨心が見え隠れしているのです。
では、Corelliumが目指すところは?やはり、Appleの支配を揺るがすことのようです。Corelliumの弁護士であるDavid Hechtは、Forbesで「Appleが、どのアプリを許可するかから開発者に課金する手数料まで、あらゆることを決定している」と語っています。
この状況に対して、Corelliumはモバイルデバイス環境を前進させることが目標だと言います。さらに、「Project Sandcastle」ができたことで、開発者コミュニティが、そこに何を構築するかを楽しみに待っているそうです。
私たちユーザー側からすれば、選択肢が増えることは歓迎されること。しかし、動作が不安定なこと、さらには機種も限定的なことを考えると、普及していく可能性は現時点では低そうです。
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