マセラティ 新型SUV「グレカーレ」プロトタイプが雪上を駆ける動画を公開

イタリアの自動車メーカー、マセラティの新型SUV「グレカーレ」は、2021年後半にデビューする予定でしたが、世界的な半導体不足の影響を受け、デビューが延期されています。2022年春のグレカーレの正式デビューを待つ間、マセラティは鮮やかな赤のカモフラージュが施されたグレカーレのプロトタイプがスウェーデン北部に位置するラップランドで冬季テストを行うショートビデオを公開しました。

グラカーレは、マセラティのパフォーマンスSUV「レヴァンテ」の下に位置し、アルファロメオのセダン「ジュリア」やコンパクトSUV「ステルヴィオ」と同じフィアット・クライスラー(FCA)のジョルジオ・アーキテクチャをベースにしています。

さらに、マセラティは、フル電動化したグレカーレを準備中で、こちらはおそらく2022年後半から2023年初頭に登場するものと見られています。グレカーレ発売当初はマセラティが自社開発したガソリン内燃エンジン搭載のみのラインナップで登場する予定です。グレカーレのティーザー画像は2020年半ばに出回り始めましたが、マセラティはエンジン容量や馬力などの詳細に関しては公表していません。

グレカーレは、地中海の猛烈な北東風からその名を取ったもので、今回公開された上を走る画像では、その名に相応しいパフォーマンスを見せています。マセラティのエンジニアは、スウェーデンの極寒地でのテストを通じて、舗装路、雪道、凍結した路面など、さまざまな条件下での車両ダイナミクスに磨きをかけています。氷点下を若干上回る気温からマイナス30度までの気象条件下で、さまざまなドライブモードでグレカーレのトラクション、アンダーステア、オーバーステアなどの微調整も行われたそうです。

マセラティは、「グレカーレは、気温は氷点下、見渡す限りの雪景色が広がる様な条件下でも、日常的に使える特別なモデルです」と語っています。さらにグレカーレは、パフォーマンスだけでなく、Android Automotive OSを搭載した「マセラティ・パーソナル・アシスタント」と呼ばれる最新のインフォテインメントシステムや、10.25インチのディスプレイを2つ備えるなど、車室内の快適性も兼ね備えています。専門家によると、半導体の不足は2023年初頭まで続く可能性があるとのことで、これ以上グラカーレのデビュー時期に影響が出ないことを祈るしかありません。

グレカーレの世界デビューは春までお預けとなっています。一方、マセラティは、次期型「グラントゥーリズモ」と「グランカブリオ」を、内燃エンジン搭載とEVの2つのバリエーションで発表する予定です。両車とも遅くとも2024年には投入されると見られています。

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