環境問題や規制のニュースでは、米カリフォルニア州が話題に上がることが少なくありません。カリフォルニア州大気資源委員会(CARB)は今回、2023年から州内におけるライドシェアサービス車両の電動化を義務付ける規制を採択したことを発表しました。温室効果ガスの排出量を1990年比で40%削減するという同州の2030年の気候目標に向けた新たな一歩となります。また、2045年までに州全体でカーボンニュートラルを達成することを目標としています。
2018年に提案され、今回採択されたクリーンマイルズ基準では、カリフォルニア州で事業を展開するウーバーやリフトなどのライドシェア企業に対し、年間の温室効果ガス排出量と電動化の目標達成を義務付けています。CARBによると、この規則はライドシェア企業を他の企業の車両要件に合わせるものだといいます。ライドシェア企業は2030年までに温室効果ガスの排出量をゼロにし、運行車両の全走行距離の90%を電動化することが定められました。
CARBのリアン・M・ランドルフ委員長は、今回の動きは、有害な排気ガスから市民の健康を守るためにカリフォルニア州が開発した包括的なプログラムの一部であると述べています。カリフォルニア州の温室効果ガス排出量の約半分は運送業が占めており、その大半は小型車によるものであるとのこと。
温室効果ガスの目標値を達成するためには、ライドシェア企業の運行距離を90%以上に上げること、回送距離を減らすこと、1回の乗車人数を増やすことなど、いくつかの方法が挙げられます。
CARBによると、この新しい規制は、大手ライドシェア企業が2030年までにゼロ・エミッション車両に移行するという公約に沿ったものであるといいます。また、この動きは、ゼロ・エミッション車両への移行を支援する州および連邦政府のインセンティブプログラムとも一致しています。
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