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新型日産「ローグ」 米当局の衝突安全テストでまさかの低評価 日産は速攻で対策

日産が北米でロールアウトした新型『ローグ(Rogue)』は、内外装のデザインを一新したほか、先進的な運転支援システムを搭載しています。先日、米NHTSA(運輸省道路交通安全局)がローグの衝突安全テストを実施し、総合的に4つ星評価(最高は5つ星)を獲得しました。しかし、モデルチェンジしたばかりの新車としては非常に珍しく、助手席乗員の衝突安全性に関する評価は高いものではありませんでした。

NHTSAは2021年モデルのローグに対し、助手席の前面衝突保護性能について2つ星しか与えませんでした。運転席側は4つ星で、前面衝突に関する総合評価は3つ星となりました。一方、側面衝突テストでは最高評価の5つ星を獲得。NHTSAによると、このスコアは九州の日産工場で2021年1月28日以前に製造された車両が対象となっているとのこと。ただし、米国で販売されているローグのほとんどは、テネシー州スマーナの工場で生産されています。

NHTSAによる2021年モデル日産『ローグ』の衝突安全テスト

NHTSAの前面衝突テストは、新車安全評価プログラムの一環として正面衝突を想定して行われるものです。前面フルラップの時速35マイル(56km/h)で、運転席と助手席の安全性を個別に評価します。最近では4つ星や5つ星が当たり前となってきており、今回の2つ星(助手席)というのはかなり低い評価といえます。

日産はこの結果を受け、迅速な対応を取りました。1月28日以降に九州およびテネシー州で生産されるローグの助手席乗員保護装置に改良を施したと発表。改良後のローグで近日中に衝突安全テストを実施し、5月に結果を公表する予定としています。

一方、小型セダンの『セントラ』も、2021年モデルでNHTSAから比較的低い衝突安全評価を受けており、助手席乗員については3つ星が与えられています。

NHTSAによる2021年モデル日産『ローグ』の衝突安全テスト

NHTSAによる衝突安全テストの評価は、米国での新車販売に大きな影響を及ぼす可能性があります。日産がこれほど早く衝突テストの評価改善に動いたということは、同テストがメーカーや米国の消費者にとってどれほど重要なものであるかを示しています。