EVメーカーとEVオーナーにとって最大の課題の1つは、充電スタンドを離れてからどれだけ走れるか、ということです。フランスのGazelle Techという会社がEVを作っていますが、多くの人はあまり魅力を感じないかもしれません。車の外観はさておき、同社が採用した非常に興味深いカーカバーには注目です。それは自動的に展開・格納するソーラー発電式のカバーなのです。
カーカバー自体は、Armor社が開発したASCAの有機PVフィルムモジュールを使用したタープで、柔軟性のあるフィルムに半導体有機ポリマーを何層もコーティングしたものです。Armor社によると、このフレキシブルな太陽電池は、発電効率を損なうことなく少なくとも5万回折り畳むことができるといいます。
Armor社曰く、このソーラーフィルムは車のボディやパノラマルーフ、窓に直接貼り付けることもできるとのこと。市場に出回っている他の太陽光発電技術と比べて、30倍の軽量化が見込まれています。GazelleのコンセプトEVはソーラーフィルムと一体化されており、必要ないときには車のリアバンパー部分に滑り込ませるように格納することができます。
カバーをスライドさせるガイドレールが、ボンネットからAピラー、ルーフを横切ってリアハッチを下り、バンパー部の格納場所まで続いています。残念ながら、この格納式のカーカバーがEVにどれだけの電力を補充できるかは不明です。
Gazelle Techは、今回発表したコンセプトカーについて、超軽量の素材とデザインにより非常に高いエネルギー効率を手に入れたと主張。1kWhあたり約8マイル(12km)の走行距離を有するとのことで、これは約7~8kmとされる日産「リーフ」の電費を大きく上回ります。カーカバーよりむしろGazelleの性能が気になりますか? 続報があればお伝えしますのでお待ちください。
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