TCLは、折りたたみスマートフォンのコンセプトモデルを公開しました。特徴的なモデルは3つ折り式のスマートフォンと、スライド式のディスプレイを搭載したスマートフォンです。なお、あくまでコンセプトモデルなので、これらの技術を踏襲したスマートフォンが発表されるかは不明です。
TCLは折りたたみスマートフォンに注力!
TCLはすでに手頃な価格の5G対応スマートフォン「TCL 10」シリーズを発表しています。しかし、TCLによると力を入れているスマートフォンは折りたたみ式のモデル。そこで、同社は折りたたみスマートフォンのコンセプトモデルを公開しました。特徴的なモデルは2種類。3つ折り式スマートフォンとスライド式のディスプレイを搭載したスマートフォンです。
3つ折り式スマートフォンのコンセプトモデル
今回公開されたコンセプトモデルのひとつが、3つ折り式のスマートフォンです。「Dragon Hinge」 と 「Butterfly Hinge」の機構を備えたこのスマートフォンは、Z型に折りたたむことが可能です。
閉じた状態では6.65インチ、開いた状態ではタブレット型になり、10インチの画面を3Kの解像度で表示できるようです。ただし、閉じた状態での厚みは、単純に普通のスマートフォンの倍以上あるので、実用的なのか問われると微妙なところです。
とは言え、10インチのタブレットをポケットに入れられるので、魅力的に思う方はいるかもしれません。タブレットになる折りたたみスマートフォンはSamsungのGalaxy Foldがありますが、それよりも大きく使いやすそうです。また、普通のスマートフォンとして使う、1段回開いて電子書籍を読む、完全に開いてタブレットとして使うなど、ユーザーが必要に応じて使い分けることもできそうです。
スライド式のディスプレイを搭載したコンセプトモデル
公開された中で最も特徴なモデルは、スライド式のディスプレイを搭載したスマートフォンでしょう。6.75インチで厚さ9mmのこのモデルは、ディスプレイをスライドさせることで、7.8インチのタブレットとして使うことができます。
新型コロナウイルスの影響で今回公開されたモデルはモックアップですが、実物は小型のモーターが搭載されており、ディスプレイを本体の内部に巻くことができるようです。
TCLは、巻く回転軸の径が大きいため、ディスプレイに折り目やしわが付きにくいと述べています。さらに、特徴的なディスプレイとモーターを搭載しているにも関わらず、5,000mAhの大容量バッテリーを搭載しているようです。
課題はバッテリーとソフトウェア
TCLは、バッテリーの収納が課題のひとつだと述べています。例えば、3つ折り式スマートフォンには分割した3つのバッテリーを搭載する必要があるようです。
もうひとつの課題はソフトウェア。昨年から折りたたみ式のスマートフォンは続々と登場していますが、ほとんどのアプリケーションは折りたたみディスプレイに対応していません。ましてや、TCLのディスプレイはかなり特徴的で、実用化には時間がかかりそうです。
しかし、TCLのStefan Streit氏によると、これらのコンセプトを踏襲したモデルは2021年中に登場する可能性があるようです。そのため、開発者向けデバイスは今年中に登場するかもしれません。TCLの今後のモデルに注目です!
コメントを残す