日産はピックアップトラック「フロンティア」の2020年モデルを発表しました。このフロンティアは2015年にフルモデルチェンジを果たしていますが、外観を見る限りでは、あまり新しさを感じられません(むしろ古臭さがあります)。ですが、2020年モデルの中身はとても現代的です。新型の3.8L 直噴V6エンジンと、9速オートマチックトランスミッションを搭載。日産によると、このパワートレーンの組み合わせは、まもなく登場する次世代フロンティアの重要な要素だといいます。日本未発売モデルですが、苦戦気味な北米での売り上げを固持すべく、ピックアップの改良に乗り出した形です。
2020年モデルは、現行フロンティアにとって最後のイヤーモデルです。日産によると、クラス最高の馬力を誇り、燃費と排ガス性能が改善されているとのこと。販売は今年の春になります。
日産の発表では、3.8LのV6と9速ATに使われている部品のうち、93%が新しく設計し直されており、北米で広範囲のテストを受けた後に採用されたようです。新しいエンジンの組み立ては、同社のフルサイズピックアップ「タイタン」で使用されているV8とともに、テネシー州デチャードの高度なエンジン工場で行われます。
新型のV6エンジンは、従来のものより最高出力が49馬力アップし、燃費の向上も期待できるようです。また、9速のトランスミッションでは効率を最大化し、加速感を高めるように設計されています。フロンティアの新モデル発表の祝賀会に際し、日産は、ブライアン・マーフィーという男性を用意しました。
マーフィー氏は2007年に購入した2WD、4気筒、5速MTのフロンティアキングキャブのオーナーです。ごく一般的なシカゴ市民ですが、彼のフロンティアの走行距離は、2020年1月27日時点でなんと100万マイル(160万km)を達成。これは地球と月の間を2回も往復できる距離です。しかも、エンジンとトランスミッションは新車当時のままなのだとか。フロンティアの信頼性の高さを物語るエピソードといえます。
2020年モデルでは、そのエンジンとトランスミッションが刷新されています。フルモデルチェンジ前の最終モデルとして、熟成の域に達していることでしょう。ちなみに、日産はマーフィー氏に対し新しいトラックをプレゼントしました。車は長く大切に乗っていきたいものです。
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