テスラのCEO(最高経営責任者)であるイーロン・マスク氏は、米国証券取引委員会(SEC)に提出した報告書によると、今後は「テックキング・オブ・テスラ(Technoking of Tesla)」を名乗ることになるようです。また、最高財務責任者(CFO)のザック・カークホーン氏も「マスター・オブ・コイン(Master of Coin)」という新しい肩書きになりましたが、社内における2人の役割に違いはありません。
暗号通貨をめぐる動向や発言など、これまでのテスラやマスク氏の言動を考えると、今回の奇抜な発表もそれほど大きな驚きにはならないでしょう。
2月初旬、テスラは15億ドル相当のビットコインを購入したと発表しました。「デジタル資産を随時または長期的に取得・保有する可能性がある」との見解を示し、さらに、自動車やその他の製品の支払いに暗号通貨を採用することを計画していると述べていました。
同時に、マスク自身も暗号通貨について発言するようになっており、それはビットコインに限ったことではありません。彼が最も関心を寄せているのは「ドージコイン」と呼ばれるもので、これは冗談で作られた暗号通貨ですが、マスク氏がSNSで言及したこともあり、人気を博しました。
例えば2月には、ドージコインを「人民の暗号通貨」と読んだり、スペースXやテスラに関する投稿の中にドージコインに関するコメントを織り交ぜるなど、冗談を連発。3月に入ってもこの勢いは衰えず、多くの冗談投稿が行われました。
それと同時に、ドージコインの価格はかなり変動しました。現在、1ビットコインの価値が5万6,000ドル以上であるのに対し、発行時の1ドージコインの価格は0.06ドル以下でしたが、マスク氏が言及し始めた頃の2月には、0.08ドルを超えて歴史的なピークに達しています。
企業が従業員や役員に「伝統的な肩書き」を与えなければならない理由は、社内規約を覗いて特にありません。テック業界はそこに想像力を働かせており、「エバンジェリスト」や「グロースハッカー」は当たり前のように存在します。また、デビッド・シング氏が2019年まで「デジタル・プロフェット(デジタルの予言者)」を務めていたことは記憶に新しいでしょう。
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