ヒュンダイは、ミニバン『スタレックス』の後継モデルとなる新型『スタリア』のティーザー画像を北米で公開しました。スタリアは他の市場で『iMax』や『i800』としても知られており、クロスオーバーやSUVが次々と登場している中、ミニバンとして長く生きながらえているモデルです。
ヒュンダイのシニア・バイス・プレジデント兼グローバル・デザイン責任者のSangYup Lee氏は、「スタリアは、新しいモビリティ時代を切り開くヒュンダイの新しいMPVです。これまでにないデザイン性により、お客様に全く新しい体験と価値を提供します」と述べています。
まず、歴史を振り返ってみましょう。初代スタレックスは、1997年に三菱製のディーゼルエンジンを搭載して登場しました。三菱『デリカスペースギア』をデザインのベースとしており、同時代によく見られた、ノーズがなくエンジンを運転席の下に配置するスタイルとは異なり、ボンネットの中に収められていたため、長距離運転でもお尻を焼かずに済むようになっていました。
2007年に登場した2代目スタレックス(グランドスタレックス)は、ボディが大幅に拡大され、CRDi(コモンレール式直噴)と呼ばれる4気筒のディーゼルエンジンもパワーアップしました。ヒュンダイはこれまで、キアの『セドナ/カーニバル』が販売されている米国にはスタレックスを導入しませんでしたが、新型が正式にデビューすれば、初めて導入されることになります。
ヒュンダイによると、新型スタリアのデザインは、宇宙船を連想させる「未来的で神秘的な外観」であるとのこと。将来的には完全EV(電気自動車)も登場すると思われますが、おそらく初めは従来の内燃機関を搭載し、ハイブリッドやPHEVが発売されるでしょう。
デザインの最大の特徴は、すっきりとしたボディラインや滑らかなシルエットではなく、車幅いっぱいに1本のLEDを配したフロントエンドです。リアでは、ファンキーな光を放つブロック状のテールランプが目を引きます。
ショートオーバーハング、低いベルトライン、パノラミックウィンドウなどの採用により、余裕のある室内空間を実現。また、キアの新型車である『カーニバルGUV(グランド・ユーティリティ・ビークル)』で見られるような新しい技術や安全装備も期待できます。発売当初のラインナップは、スタリアとスタリア・プレミアムの2種類。後者は豪華なアメニティと専用素材を採用しています。
詳細は今後数週間で公開されるでしょう。キアの新型カーニバルと同様に、スタリアはヒュンダイ/キアの新しい中型車用プラットフォームを採用し、290馬力の3.5L V6ガソリンエンジンを搭載する可能性が高いです。米国以外の市場では、最新のCRDiディーゼルエンジンが搭載される可能性もありますが、現時点では確定していません。