先月デビューしたばかりのフォードの新型SUV「ブロンコ」が、早くも15万台以上の予約を受注しました。同社のコミュニケーション担当副社長マーク・トルビー氏がSlashGearに明かしました。現在、生産体制の確保を急いでいるようです。
1960年代に登場した初代ブロンコは、クロスカントリー車(クロカン)を代表するクルマとして知られています。復活を遂げたブロンコの予約受付は7月初めに開始されました。
新型ブロンコは単一のモデルではなく、複数のボディスタイルが設定されています。メインは本格的なオフローダーの「ブロンコ」で、ほかに比較的小型の都市型SUV「ブロンコスポーツ」もあります。
オフローダーのブロンコには、2ドアと4ドアのボディスタイル、2種類のドライブトレインに加えて、200種類以上のカスタマイズやオプションが用意されています。
実際の注文は2020年後半まで開始されませんが、予約システムを立ち上げたところ、フォードの予想を上回る行列ができたのです。
現在、フォードは予約につき100ドル(1万円)の預かり金を取っていますが、購入者が心変わりをした場合は全額返金されます。実際に販売が完了するのは、今年の後半になってからです。
フォードは、できる限り予約を販売台数に結びつけるため、増産が可能かどうかを検討しており、「生産量を増やすためのあらゆる分野を模索している」とのこと。ミシガン州のアッセンブリー工場でのサードシフトも検討中だとか。生産は来年早々に開始予定です。
ブロンコの予約殺到は、フォードにとって救いとなるニュースです。直近の四半期については、コロナウイルスの影響により、自動車の出荷台数と収益の低下が報告されています。また、2020年第4四半期も赤字になると予想されます。
ブロンコの人気はすぐには影響を及ぼさないものの、来年以降に恩恵を受けることになるでしょう。
フォードは今後、ブロンコスポーツ、ブロンコ、電動SUV「マスタング マッハE」といった目玉商品と並んで、新型ピックアップトラック「F-150」も発売予定です。
ベストセラーとなっているF-150は、プラグインハイブリッドのパワートレインを初めて搭載。今後2年以内には純EV仕様もデビューします。