HPは新しいChromebookシリーズを発表しました。ミドルエンドからエントリーモデルまでの2製品がお披露目です。特に前者は8月から順次発売が開始される予定で「覗き見防止」というChromebook初の特徴が搭載されています。
HPのミドルエンドChromebook 「Elite c1030」
ChromeOSを搭載したノートブックといえば、教育現場で大活躍のイメージがあるのではないでしょうか。最近ではその管理の手軽さで評判を呼び、オフィス利用に耐えられるマシンスペックも製品ラインナップに続々と加わってきました。今回ご紹介するHP Elite c1030 Chromebook Enterpriseは、Chrome OSを洗練された13.5インチのノートブックにパッケージ化しており、覗き見防止のための機能も付いているのです。
覗き見を防ぐためのセットアップは簡単です。キーコンボを押下すると、Elite c1030の画面がプライバシーシールドを自動的に有効にします。これによって画面を覗き込もうとしても、35度以上の角度がついていれば、画面を覗くことは難しくなります。この「HP Sure View Reflect」という覗き見防止機能は、同社のWindowsマシンでは提供されていました。Chromebookでこの機能が搭載されたのはElite c1030が初めてです。
その他の特徴を見てみましょう。13.5インチのタッチスクリーンディスプレイはアスペクト比3:2で、画面対本体の比率は90.1%です。HPによると、これもChromebook史上初とのこと。内部には、第10世代Intel Coreプロセッサ、WiFi 6、およびオプションのオンライン接続用統合LTEがあります。バッテリーの持続時間は最大12時間です。
本体は再生可能な資源を多く利用しています。おそらく、Elite c1030 Chromebook Enterpriseが「環境に配慮した電子機器」として認定されることを期待しているのでしょう。EPEAT Gold というアメリカの非営利団体グリーン・エレクトロニクス協議会(GEC)の最高評価も狙っているとうかがえます。このElite c1030 Chromebook Enterpriseは2020年8月に発売予定で、価格や詳細は今後発表されるとのことです。
エントリーモデルHP Chromebook Enterprise 14 G6
HP Chromebook Enterprise 14 G6にも注目です。この機種はエントリーモデルに位置付けられ「フロントラインワーカー」すなわち現場で作業にあたる人の利用を想定しています。HPはクリーニングワイプ(除菌や消毒)の推奨手順も公開しているので、COVID-19の流行下でも購入の検討に入れられるのではないでしょうか。
HPによれば、14インチのディスプレイとHDMI出力を備え、バッテリーの持続時間は最大13.5時間とのこと。急速充電にも対応しています。SIMカードを搭載できるLTEオプションはありませんが、HPは広範囲のWiFi無線をキャッチできるようになっています。また、USB Type-Aに加えてUSB-C接続をサポートしています。最新の端末になるとType-C接続のみの利用想定になっていることが多いので、これはありがたいですね。
HP Chromebook Enterprise 14 G6は現在米国で発売が開始されています。価格は399ドル(42,418円 2020年5月6日現在)から提供されています。日本での展開も楽しみです。