GitHub がモバイルアプリを正式にリリースしました。スマートフォンからでも簡単な変更や承認、コメントへの応答が可能になります。
新型コロナウイルスの流行下、GitHub のモバイルアプリが正式にリリース
GitHub とは何か、簡単におさらいしましょう。GitHub は現在はマイクロソフトの傘下にあります。世界最大のソフトウェアソースコードリポジトリの1つとなった今日、人気のあるオープンソースプロジェクト(および独自のプロジェクトも含む)の多くをホストしています。また、同じオフィスのネットワーク内にいる必要もなく、開発者が共同作業や調整作業に使用するプラットフォームとして機能します。
COVID-19 の大流行は、人々を家に閉じ込めるだけではありません。また、多くの企業が業務フローの再考を余儀なくされており、不幸中の幸い、たくさんの人が在宅ワークの有効性に気づいていることでしょう。ただし、リモートで作業することは、IT業界で働いている人々にとっては特別なことではありませんでした。特に、多くのソフトウェア開発者はラップトップで作業でき、業務の中心にGitHub が大きな役割を果たしていました。今回 GitHub はその作業の一部をモバイル端末でも実行できると、正式にリリースしたのです。
GitHub のモバイルアプリで何ができるようになるか
もちろん、ほとんどのソフトウェア開発者やプロジェクトマネージャーは、ブラウザのタブを利用して GitHub のフル機能を備えたコンピューターで今まで通り作業することでしょう。一方で GitHub の Android および iOS 用のモバイルアプリを使用するとどうなるでしょう。コンピューターの前であろうとなかろうと、どこからでもスマートフォンで基本的なプロジェクト管理およびチームコラボレーションのタスクを実行できるようになりました。GitHub for mobile によって、移動中であっても開発者にコラボレーションを依頼できます。これにより依頼事項に対応できないなど、さまざまな「言い訳」を取り除けるようになった一方で、ワークライフバランスを重視する一部の開発者からは不満が出るかもしれませんね。
とはいえ、スマートフォンやタブレットに強力なコーディングツールも搭載していない限り、実際のコーディングをモバイルで行うことはまずありえないでしょう。GitHub アプリでできることは、モバイル利用に最適化されたなか、スワイプジェスチャーでタスクを管理し、コメントに簡単に応答するなどです。これに加え、コードの変更を確認し、その場で変更依頼(プルリクエスト)と変更分の統合(マージ)が可能です。
GitHub には、モバイル用の最後の11月限定ベータ版でリリースされ、現在はAndroid と iOS の2つのプラットフォームで正式に利用できるようになっています。新型コロナウイルスの流行を考えれば、在宅での作業が多くなるこのタイミングは完璧と言えます。ただし、GitHub を使うユーザーである開発者にとってはどうでしょう。ほとんどの開発者にとっては、自宅で作業をする以上、目の前のPCを引き続き利用するでしょうから、モバイルアプリの登場が劇的なインパクトをもたらすかは分かりません。