証券取引アプリのロビンフッドが今月3度目のサーバーダウン

2020年3月9日の朝、ニューヨーク株式市場の暴落に関連して多くの悪いニュースがありました。今回紹介するロビンフッドのサーバーダウンもそのうちの一つです。

投資初心者に人気の証券取引アプリ「ロビンフッド」

ロビンフッドは、証券取引手数料がかからないため、若者や初心者トレーダーが金融投資を始めるにあたって人気のある証券取引アプリです。しかし、アメリカ東部標準時刻の3月9日午前10時直前に株式、オプション、仮想通貨取引で問題が発生しました。アプリで取引ができなくなったのです。

株式市場は月曜日朝の開場直後、コロナウイルス(COVID-19)の恐怖と週末の米国政府の対応に後押しされて、激しく暴落しました。

ダウは一時2,000ポイント下落し、アメリカの代表的な株価指数であるS&P 500は7%下落しました。さらに原油価格も、原油の減産交渉が決裂したため、30%も下落しました。

これらを受けて、市場では「サーキットブレーカー」が作動しました。15分間すべての取引を停止し、アメリカ東部標準時刻午前9時49分に再開されました。

今月3度目のサーバーダウン

ロビンフッドを使う投資家にとって残念なのは、市場の暴落だけには留まりませんでした。ユーザーがアプリで取引できないという技術的な問題が発生しました。これは3月に入って3度目のことです。今月初めに起きた2度のサーバーダウンに引き続き、ダウの歴史上最大の下落の日に3度目のサーバーダウンが重なってしまいました。

ロビンフッドは「私たちはこの問題をできるだけ早く解決するために取り組んでいます」とすぐに声明を出しましたが、技術的な原因については触れられませんでした。アメリカ東部標準時刻午前10時30分にロビンフッド開発担当者によって「問題が特定され、修正が実施されている」と発表されました。

順調に伸びるロビンフッドの今後の課題

ロビンフッドは取引手数料がかからないため、株式、ETF、オプション、仮想通貨取引を行う初心者トレーダーを魅了しています。2017年の初めには、13億ドルの価値でしたが、その1年と少し後には、評価額は56億ドルに達しました。2020年現在はさらに評価額は増加しています。

しかし、すべてが順調に進んでいるわけではありません。たとえば、2019年後半に、アプリが提供するプレミアムプランであるRobinhood Goldで、ユーザーが無制限の資金を効率的に借りることができるバグが発見されました。今年の初めに、セキュリティ違反が明らかになり、ロビンフッドはユーザーのパスワードを平文で内部システム全体で読み取り可能な形式で保存したことを認めました。しかし、会社は悪用が行われたことを否定しました。

予測不可能な金融市場で、しかも現在の混沌とした状況下で、取引が正常に行われないのはロビンフッドの今後の成長において課題となるでしょう。ロビンフッドは、3月の初めの2度のサーバーダウンの影響を受けた人々に個別に補償を提供すると述べましたが、今回の問題についてはまだコメントしていません。今後の続報を待ちましょう。

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